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コイン問題、フロリダ問題の続き - 初投稿者
2023/01/09 (Mon) 07:32:28
> 「表を見たか?」「イエス」のパターンで、1枚見たのか2枚見たのか分からないときですが、
> 見た本人が最初から1枚だけ見ると決めているなら1/2、最初から2枚見ると決めているなら1/3で良いと思います。
これも違うような気がしてきました。
出題者本人(Aさんとする)は最初から1枚だけしか見ないと決めていたのだとしても、その事実を知らない回答者の視点では、「Aさんが最初から2枚見ると決めている可能性」も0とは言えないはずだからです。
つまり、「Aさんが最初から1枚だけしか見ないと決めている確率」と「Aさんが最初から2枚見ると決めている確率」をそれぞれ考慮しなければいけないはずです。
これらの概念ですが、世の中には「1枚だけを見たくなる人」と「2枚見たくなる人」がいるとして、Aさんがそのどちらに属するのかが不明と言うことなので、「1枚だけを見たくなる人」と「2枚見たくなる人」の存在確率の計算が妥当してくることになるでしょう。
よって、『見た本人が最初から1枚だけ見ると決めているなら1/2』と『見た本人が最初から2枚見ると決めているなら1/3』は間違いで、『最初から決めている見る枚数に関係なく1/2≦P≦1/3 』と考えるのが正しいと思います。
(誰が出題者になっても必ず同じ枚数を見ることが確約されていない限り、P=1/2, P=1/3は成り立たないでしょう。(確約されていると回答者が認識していることが必要))
ここで思い出すのがフロリダ問題です。
> 『Aさんの子供の一人がフロリダという女児だった時に、もう一人も女である確率は?』
この場合、Aさん自身のフロリダの選択確率を使って計算するべきなのかという疑問ですが、それは「Aさんの名前の選択プロセスが回答者に提示された場合」に限られるのではないでしょうか。
「Aさんがどのようなプロセスを経てフロリダの名を選択したのかが不明」の場合、計算に使うのは「Aさんにおいて、最終的にフロリダの名を選択したことになる何らかのプロセスが採用された確率」ということになるでしょう。
言い換えれば、「Aさんの名前の選択プロセスが、世の中に存在する全ての名前の選択プロセスの内の、“最終的にフロリダが選ばれる”という条件を満たすプロセスに当てはまっている確率」、更に言い換えれば「Aさんが“最終的にフロリダを選んだ”という集団に属している確率」です。
これは結果的には「フロリダの存在確率」になるわけです。
そう考えると、私が最初に書いた以下の式は、実は正しかったのではないかと思えてきました。
フロリダの名の存在確率は無関係ではないと思われます。
-------------------------------------------------------------
P=(α+β-αβ)/(2α+β-αβ+γ)
ここで、
α:第1子の女におけるフロリダの存在確率
β:第1子が非フロリダ(女)の時の、第2子の女におけるフロリダの存在確率
γ:第1子が男の時の、第2子の女におけるフロリダの存在確率
-------------------------------------------------------------
2023/01/13 (Fri) 17:31:15
>
>つまり、「Aさんが最初から1枚だけしか見ないと決めている確率」と「Aさんが最初から2枚見ると決めている確率」をそれぞれ考慮しなければいけないはずです。
>
そのとおりで、
回答者に「見た本人が最初から1枚だけ見ると決めていたのか、最初から2枚見ると決めていたのか」が知られている必要があります。(あるいは、それぞれの確率が)
フロリダ問題においては、
親が子の名前を選択した経緯ということより(それはもとより無関係でしょう)、
出題者において
名前が先に選ばれて親がそれに合わせて選ばれたのか、
親が先に選ばれて子の名がそれに合わせて発見されたのか、
が明記されねばなりません。(あるいはそれぞれの確率が)
「フロリダ」という子の親という条件が先に選ばれた、という状況設定が明確に書かれていれば、統計的な頻度調査によるつまらない正解を計算するだけの作業となり、間違える人は少ないでしょう。
フロリダ問題や誕生日問題のずるいところは、親を先に選んで、たまたま子の名前(誕生日)がこれこれこうと判明した、という書き方をしておきながら、「正解」には「フロリダ」(あるいは特定誕生日)限定の頻度確率を採用している点です。確率の錯覚というより、表現の錯覚(文章理解のトリック)を用いている点で、フロリダ問題は数学の正当な出題ではなく、国語の出題ミスと言うべきではないでしょうか。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - 初投稿者
2023/01/14 (Sat) 08:07:46
①名前が先に選ばれて親がそれに合わせて選ばれた
②親が先に選ばれて子の名がそれに合わせて発見された
例えば、
①は『フロリダという名の女はいるか?』『YES』のような事例、②は第1子か第2子のどちらかを出題者が任意に選ぶような事例、ということで良いでしょうか。
その場合、①と②は同じ結果になるような気がします。
---------------------------------------------------------------
【①の場合】
条件を満たす事象は以下の4通りです。
A 第1子:フロリダ(女)、第2子:非フロリダ(女)
B 第1子:非フロリダ(女)、第2子:フロリダ(女)
C 第1子:フロリダ(女)、第2子:男児
D 第1子:男児、第2子:フロリダ(女)
第1子の女におけるフロリダの存在確率=α、
第1子が非フロリダ(女)の時の、第2子の女におけるフロリダの存在確率=β
第1子が男の時の、第2子の女におけるフロリダの存在確率=γ
とすると、
A=1/4α
B=1/4(1-α)β
C=1/4α
D=1/4γ
P=(A+B)/(A+B+C+D)
=(α+β-αβ)/(2α+β-αβ+γ)
---------------------------------------------------------------
【②の場合】
②の場合、条件を満たす事象は以下の4通りです。
A 第1子:フロリダ(女)、第2子:非フロリダ(女)、第1子を選択
B 第1子:非フロリダ(女)、第2子:フロリダ(女)、第2子を選択
C 第1子:フロリダ(女)、第2子:男児、第1子を選択
D 第1子:男児、第2子:フロリダ(女)、第2子を選択
第1子の女におけるフロリダの存在確率=α、
第1子が非フロリダ(女)の時の、第2子の女におけるフロリダの存在確率=β
第1子が男の時の、第2子の女におけるフロリダの存在確率=γ
第1子又は第2子のどちらかを選択する際の確率=1/2
とすると、
A=1/4α×1/2
B=1/4(1-α)β×1/2
C=1/4α×1/2
D=1/4γ×1/2
P=(A+B)/(A+B+C+D)
=(α+β-αβ)/(2α+β-αβ+γ)
---------------------------------------------------------------
①と②は同じ結果になります。
①と②が同じなので、①なのか②なのか不明だとしても結果は同じです。
もちろん、②の場合で第1子と第2子の選択されやすさ(もしくは男女の選択されやすさ)に差があるなら(もしくは差があるのかどうかが不明なら)結果は変わりますが、
それでもフロリダの存在確率が消去される理由にはならないと思います。
よって、フロリダ問題の場合、いずれにしてもフロリダの名前の存在確率の影響はあると考えて良いと思います。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - 初投稿者
2023/01/14 (Sat) 08:47:39
ちなみに、①において、出題者がもう一人の性別(フロリダでない方の性別)を知っているのか知らないのかが分からない場合は?
例えば、出題者がフロリダと偶然会って知ったというような場合です。
条件を満たす事象は8通りです。
A 第1子:フロリダ(女)、第2子:非フロリダ(女)、第1子と偶然会う
B 第1子:非フロリダ(女)、第2子:フロリダ(女)、第2子と偶然会う
C 第1子:フロリダ(女)、第2子:男児、第1子と偶然会う
D 第1子:男児、第2子:フロリダ(女)、第2子と偶然会う
E 第1子:フロリダ(女)、第2子:非フロリダ(女)、両方と偶然会う
F 第1子:非フロリダ(女)、第2子:フロリダ(女)、両方と偶然会う
G 第1子:フロリダ(女)、第2子:男児、両方と偶然会う
H 第1子:男児、第2子:フロリダ(女)、両方と偶然会う
第1子の女におけるフロリダの存在確率=α、
第1子が非フロリダ(女)の時の、第2子の女におけるフロリダの存在確率=β
第1子が男の時の、第2子の女におけるフロリダの存在確率=γ
第1子又は第2子のどちらかと偶然会う確率=δ
両方と偶然会う確率=ε
とすると、
A=1/4α×δ
B=1/4(1-α)β×δ
C=1/4α×δ
D=1/4γ×δ
E=1/4α×ε
F=1/4(1-α)β×ε
G=1/4α×ε
H=1/4γ×ε
P=(A+B+E+F)/(A+B+C+D+E+F+G+H)
=(α+β-αβ)/(2α+β-αβ+γ)
ということで、やはり同じ結果です。
②において、出題者がもう一人の性別(フロリダでない方の性別)を知っているのか知らないのかが分からない場合は?(偶然会って知った場合)
A 第1子:フロリダ(女)、第2子:非フロリダ(女)、第1子と偶然会う
B 第1子:非フロリダ(女)、第2子:フロリダ(女)、第2子と偶然会う
C 第1子:フロリダ(女)、第2子:男児、第1子と偶然会う
D 第1子:男児、第2子:フロリダ(女)、第2子と偶然会う
E 第1子:フロリダ(女)、第2子:非フロリダ(女)、両方と偶然会う(第1子を選択)
F 第1子:非フロリダ(女)、第2子:フロリダ(女)、両方と偶然会う(第2子を選択)
G 第1子:フロリダ(女)、第2子:男児、両方と偶然会う(第1子を選択)
H 第1子:男児、第2子:フロリダ(女)、両方と偶然会う(第2子を選択)
A=1/4α×δ
B=1/4(1-α)β×δ
C=1/4α×δ
D=1/4γ×δ
E=1/4α×ε×1/2
F=1/4(1-α)β×ε×1/2
G=1/4α×ε×1/2
H=1/4γ×ε×1/2
P=(A+B+E+F)/(A+B+C+D+E+F+G+H)
=(α+β-αβ)/(2α+β-αβ+γ)
なので、これもやはり同じになりますね。
第1子と第2子の偶然会いやすさ(もしくは男女の偶然会いやすさ)が違う可能性もあると考えたら、上式の通りにはならないですが、
いずれにしても、フロリダの名前の存在確率が計算上から消えることはまずないと思われます。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/03/31 (Sun) 09:05:20
これって結局合ってるのですか?
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - φ
2024/04/01 (Mon) 13:28:33
だいぶ経っているので思考経路を忘れてしまいましたが、
①名前が先に選ばれて親がそれに合わせて選ばれた
②親が先に選ばれて子の名がそれに合わせて発見された
この二つで結果が同じになる、というのは誤りです。
同じ名前を二人に付けることはないと仮定すると、子が二人いるとわかっている場合
女子におけるフロリダの存在確率=α として
①では、通常の存在確率が正解なので、
〈初投稿者〉さんの計算に従って
(二人とも女子)/(一人がフロリダ)=(2-α)/(4-α)
②では、親の選ばれ方は任意であり、名はあと決めであって、どんな名前でも【まったく同じ問題】が成り立つので(そうでなければ①と弁別的な「親が先に決められた」という条件が無意味になる)、
(二人とも女子)/(一人がフロリダ)=1/3
以上が正解だと思われます。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/04/01 (Mon) 22:33:38
②はそうなのですか?
「任意に選んだ親が女児の名前を一人提示したとき、もう一人も女である確率は?」ならそうなのかもしれませんが・・・(そうすると答えは1/2 ??)。
提示された名前が結果的にフロリダだったという事実は問題文で与えられているので、フロリダ以外の名前で出題される可能性は本問とは無関係な気がします。。。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - φ
2024/04/02 (Tue) 14:48:09
失礼しました、②は1/2でしたね。
https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/records/16648
https://blog.goo.ne.jp/3qaiujrrwc87ph/e/6d715a33725760e863e32b84f9242dec
「一人の名前を教えてください」ではなく「女子がいれば名前を教えてください」のような形で「フロリダ」が判明したのであれば1/3ですが。
フロリダ問題は、誕生日問題と同じ問題と考えるならば、②の正解は1/2です。そして実際、名前の統計学の問題ではなく、数学の問題として、誕生日問題と同じ問題と考えるべきだと思われます。「一定程度珍しい名前」であればどれでも同じ問題が成立したのです。
誕生日問題は、予め指定された誕生日と一致した、というのではなく、後から誕生日を言うだけですから、具体的な日付は問題に関係ありません。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/04/02 (Tue) 22:27:16
ご返答くださりありがとうございます。
誕生日問題の②が1/2になるのはその通りだと思います。
男女問題や誕生日問題などで①と②の結果が異なる根本原因は、第1子と第2子のダブり(ぞろ目?)の部分にあるのかと思っています。
(男女問題なら第1子と第2子が両方とも「女」、誕生日問題なら第1子と第2子が両方とも「4月2日生まれの女」となることがある。)
フロリダ問題が特殊なのは、同じ名前を二人に付けることはないという暗黙のルールがあるためで、誕生日問題とは少し事情が異なるような気がしています。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/04/05 (Fri) 20:09:33
②は事前確率(出題のルールだけが決まっている状態で、問題に採用される名前は決まっていない)なら、1/2。
ルール通りに試行して、「フロリダ」が選ばれたという情報が提示された瞬間に(2-α)/(4-α)に変わるのではないでしょうか。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/04/05 (Fri) 20:53:36
間違えました。
②の事前確率(出題のルールだけが決まっている状態で、問題に採用される名前は決まっていない)は1/4です。選ばれる性別も決まっていないと考えれば、二人とも女子は1/4。
しかし、男子が選ばれた場合は問題として成立しないので、男子の場合は女子が出るまでやり直すルールだとすれば、二人とも女子(事前確率)は1/3。
(そういえば、2人の子供問題の②も、男子が選ばれたのにも関わらず「二人とも女子の確率は?」の出題はあり得ないと考えると、女子が選ばれた時の二人とも女子の確率は1/3なのでしょうか・・・。女子しか選ばれないカラクリが存在すると考えた方が自然です。
男子の時は臨機応変に「二人とも男子の確率は?」に変更するなら1/2ですが、出題自体が気まぐれだと、「一人が女でもう一人は男の確率は?」のように出題される可能性も考えないといけなくなります。。。)
「フロリダという名の女子」が選ばれたという情報が提示された後でも、もし男子が選ばれていたらどうするつもりだったのかという疑問が付きまといますね。
誰が選ばれても「二人とも女子の確率は?」の出題で突き進むのであれば、「フロリダという名の女子」が判明した瞬間に(2-α)/(4-α)ということになるでしょうが・・・。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - φ
2024/04/06 (Sat) 04:37:55
「男子が選ばれた場合は問題として成立しないので、男子の場合は女子が出るまでやり直すルールだとすれば、二人とも女子(事前確率)は1/3。」
↑
これにちなんで
↓
元の「二人の子ども問題」について確認すると、
問題設定は
二人の子の親限定
子どものうち任意の一人の性別を聞いたところで二人ともその性別である確率を求める
◎自発的に言わせる。男女どちらが言われても確率問題として採用する予定で、「女子」と言われた場合
↑これが自然な解釈
P((女、女)|女子と言われる)=P((女、女)&女子と言われる)/P(女子と言われる)=1/4/1/2=1/2
◎「女子はいますか」「います」となった場合(「いません」の場合は確率問題成立せず)
↑場合によっては自然な解釈
P((女、女)|女子いると言われる)=P((女、女)&女子いると言われる)/P(女子いると言われる)=1/4/3/4=1/3
◎自発的に「女子」と言う親に当たったところで初めて確率問題にする場合
↑(無理な解釈ではあるが・・・)
P((女、女)|女子と言われる)
=P((女、女)&女子と言われる)/P(女子と言われる)=
↑この場合、「女子はいますか」「います」と違って、分母が1で分子が1/4になるような気がするのです。
すると計算上1/4になってしまうのですが、
しかし1/4というのはおかしいな・・・
この場合の正解は1/3のはずですよね・・・
いま頭が働かないのでちょっと考えてみます。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/04/06 (Sat) 23:17:54
今日の書き込みは間違いが多かったので削除しました。
改めて、2人の子供問題で「女はいますか?」「います」のパターンについてです。
「女はいますか?」の質問に対し、「いません」と回答されると問題が成立しなくなりますが、そもそもそんな不確定要素のある問題を出題すること自体が不自然とも考えられないでしょうか。
むしろモンティホール問題のように、出題者は答えを知った上で「女はいますか?」の質問をして見せていると考えた方が自然かもしれません。
出題者は答えを知っていて、必ず「います」の回答が得られるように質問すると考えれば辻褄が合います。
選ばれた親の子供が
・「女-女」なら、確率1で「女はいますか?」と質問する
・「男-男」なら、確率1で「男はいますか?」と質問する
・「男-女」or「女-男」なら、「女はいますか?」または「男はいますか?」を任意に選んで質問する
この場合、「女はいますか?」→「います」→「二人とも女の確率は?」の答えは1/2となりますね。
これならそこそこ自然な解釈のような気がします。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/04/09 (Tue) 22:33:58
◎自発的に「女子」と言う親に当たったところで初めて確率問題にする場合
(「男子」を選択する親に当たった場合は、「女子」を選択する親に当たるまで無限にやり直す)
↓
これは1/2と思われます。以下、証明です。
事象A:第1子(女)、第2子(女)、女子を選択
事象B:第1子(女)、第2子(男)、女子を選択
事象C:第1子(男)、第2子(女)、女子を選択
事象D:その他(男子を選択)
事象Dが起こった時のやり直しの事象をD1、D2、D3・・・とし、全事象を列記すると、
事象D1(A):男子を選択→やり直し→事象A
事象D1(B):男子を選択→やり直し→事象B
事象D1(C):男子を選択→やり直し→事象C
事象D2(A):男子を選択→やり直し→男子を選択→やり直し→事象A
事象D2(B):男子を選択→やり直し→男子を選択→やり直し→事象B
事象D2(C):男子を選択→やり直し→男子を選択→やり直し→事象C
事象D3(A):男子を選択→やり直し→男子を選択→やり直し→男子を選択→やり直し→事象A
事象D3(B):男子を選択→やり直し→男子を選択→やり直し→男子を選択→やり直し→事象B
事象D3(C):男子を選択→やり直し→男子を選択→やり直し→男子を選択→やり直し→事象C
・
・
・
それぞれの事象の確率は、
P(A)=1/2×1/2×1=1/4
P(B)=1/2×1/2×1/2=1/8
P(C)=1/2×1/2×1/2=1/8
P(D)=1/2
P(D1(A))=P(D)×P(A)
P(D1(B))=P(D)×P(B)
P(D1(C))=P(D)×P(C)
P(D2(A))=P(D)^2×P(A)
P(D2(B))=P(D)^2×P(B)
P(D2(C))=P(D)^2×P(C)
P(D3(A))=P(D)^3×P(A)
P(D3(B))=P(D)^3×P(B)
P(D3(C))=P(D)^3×P(C)
・
・
・
事象Dが起こらなくなるまで繰り返す場合の確率をP'で表記すると、
P'(A)=P(A)+P(D1(A))+P(D2(A))+P(D3(A))+・・・
=P(A)×Σ(P(D)^k) (k=0,1,2,3,...,∞)
P'(B)=P(B)+P(D1(B))+P(D2(B))+P(D3(B))+・・・
=P(B)×Σ(P(D)^k) (k=0,1,2,3,...,∞)
P'(C)=P(C)+P(D1(C))+P(D2(C))+P(D3(C))+・・・
=P(C)×Σ(P(D)^k) (k=0,1,2,3,...,∞)
無限等比級数の公式を適用し、
P'(A)=P(A)/(1-P(D))=(1/4)/(1-1/2)=1/2
P'(B)=P(B)/(1-P(D))=(1/8)/(1-1/2)=1/4
P'(C)=P(C)/(1-P(D))=(1/8)/(1-1/2)=1/4
求める確率(二人とも女である確率)はP'(A)なので、
P'(A)=1/2
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - φ
2024/04/11 (Thu) 02:36:40
ありがとうございます。
改めて考えてみると、ごく簡単に計算できる問題のようです。
A 自発的に「女子」と言う親に当たったところで初めて確率問題にする場合
(「男子」を選択する親に当たった場合は、「女子」を選択する親に当たるまで無限にやり直す)
男二人の親は必ず「男」と言う。除外。
男、女一人ずつの親のうち半数が「女」と言う。採用。
女二人の親は必ず「女」と言う。採用。
「女」と言う親は、男一人女一人の親のうち半数か、または女二人の親。
うち、女二人の親に当たった確率は、1/2
B 親一人だけに尋ねて
自発的に「女子」と言う親に当たったら「女二人の確率」を求める問題とし、
自発的に「男子」と言う親に当たったら「男二人の確率」を求める問題とする場合
男二人の親は必ず「男」と言う。採用。
男、女一人ずつの親のうち半数が「女」と言う。採用。
女二人の親は必ず「女」と言う。採用。
実際は、「女」と言った。
「女」と言う親は、男一人女一人の親のうち半数か、または女二人の親。
うち、女二人の親に当たった確率は、1/2
どうやらAとBは同じ問題でしたね。
前回、
「女子はいますか」「います」と違って、分母が1で分子が1/4になるような気がするのです。
すると計算上1/4になってしまうのですが、・・・
と書いたのは誤りで、
どの親であれ 「女」と言う確率は1/2なので
分母が1/2で分子が1/4
なのでした。
「ただ一人にだけ尋ねて女と答えられた」と「女という答えがあるまで続ける」は、確率計算に違いを生みません。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/04/20 (Sat) 12:19:11
「ただ一人にだけ尋ねて女と答えられた」は、女と答えられた段階でベイズの定理が発動するのに対し、
「女という答えがあるまで続ける」は事前確率の時点で答えが決まっていて、条件付き確率の問題ではないという違いはありますね。
いずれにしても、両者の計算は全く同じなので、答えは同じになりますね。
話を戻しますが、フロリダ問題において、以下2つは同じになりそうです。
①名前が先に選ばれて親がそれに合わせて選ばれた
②親が先に選ばれて子の名がそれに合わせて発見された
例えば、A~Dの家族が以下の数存在しているとします。
事象A:第1子(女)、第2子(女:フロリダ) →2万家族
事象B:第1子(女:フロリダ)、第2子(女) →4万家族
事象C:第1子(男)、第2子(女:フロリダ) →4万家族
事象D:第1子(女:フロリダ)、第2子(男) →4万家族
ここで、全家族にどちらかの子供を任意に選択させた場合、フロリダを選ぶ家族数は以下の数となるでしょう。
事象A':第1子(女)、第2子(女:フロリダ) →1万家族
事象B':第1子(女:フロリダ)、第2子(女) →2万家族
事象C':第1子(男)、第2子(女:フロリダ) →2万家族
事象D':第1子(女:フロリダ)、第2子(男) →2万家族
2人の子供を持つ家族数が仮に1000万家族であるとすると、
②に従って任意に親を選んだ時に事象A'~D'(フロリダが選ばれる)に当たる確率は
P(A')=1/1000
P(B')=2/1000
P(C')=2/1000
P(D')=2/1000
フロリダを選ぶ家族に当たった時に二人とも女子である確率は、P=3/7
一方、①に従って「フロリダはいますか?」と聞いて「はい」と言われた時に、二人とも女子である確率も、P=3/7
①と②は同じ結果になりそうです。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - φ
2024/04/21 (Sun) 14:53:37
↑女子が(残された名前の中から)フロリダと名づけられる確率が常に1/2のときの計算でしょうか。
フロリダ問題の正解が、設定のバリエーションによってそれぞれ1/2, 1/3, 3/7となるような一般形を次のように考えてみました。
「フロリダはいますか」という問いに対して「はい」と答えられた場合を一般形として考える。
女子がフロリダと名づけられる確率をαとすると
P(女女|います)=P(います|女女)P(女女)/P(います)
=1/4(1-(1-α)2)/(1/4(1-(1-α)2)+α/4+α/4)
=(1-(1-α)2)/((1-(1-α)2)+2α)
=(2α-α2))/(2α-α2+2α)
=(2-α))/(4-α)
特殊な場合は、
フロリダが任意の女子名のとき(「フロリダ」のかわりに「何らかの女子名」とする場合)
α=1
◆「女子はいますか」「います」の問題に同化
P(女女|います)=(2-α))/(4-α)=1/3
フロリダが特定の女子名のとき(「フロリダ」のかわりに「このケースの女子名限定」とする場合)
たとえばフロリダが特定の選ばれた親の子という規約のとき
α≈0
◆先に名前が選ばれるあるいは親が選ばれる場合に同化
P(女女|います)=(2-α))/(4-α)≈1/2
◆女子がフロリダと名づけられる確率が常に1/2のとき(長女が次女の二倍の確率でフロリダである場合)
P(女女|います)=(2-α))/(4-α)
=3/7
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/04/21 (Sun) 23:35:29
①フロリダが任意の女子名のとき(「フロリダ」のかわりに「何らかの女子名」とする場合)
②フロリダが特定の女子名のとき(「フロリダ」のかわりに「このケースの女子名限定」とする場合)
たとえばフロリダが特定の選ばれた親の子という規約のとき
→これは両方ともP=(2-α)/(4-α)ではないでしょうか。
フロリダ問題においては、「一人がフロリダという名の女子である」という条件が既に与えられているからです。
①フロリダが任意の女子名のとき(「フロリダ」のかわりに「何らかの女子名」とする場合)
求める確率が「事前確率」なら1/3でよいと思います。
つまり、問題文が次のような場合は1/3になります。
『あらかじめ女子名をランダムに選び、「〇〇(女子名)はいますか?」と質問したら「います」と返答されたとき、2人とも女子である確率は?』
⇒ P=1/3
ところが、次の問題文の場合は確率がP=(2-α)/(4-α)に変化します。
『あらかじめ女子名をランダムに選び、「〇〇(女子名)はいますか?」と質問したら「います」と返答されたとき、2人とも女子である確率は? ただし、あらかじめランダムに選んだ女子名は「フロリダ」であるとする。』
⇒ P=(2-α)/(4-α)
質問する名前が「フロリダ」に決まった瞬間に確率が更新され、P=(2-α)/(4-α)になります。
フロリダ問題は後者が妥当し、選んだ名前が「フロリダ」に決まった後の「事後確率」と考えた方が適切と思われます。
②フロリダが特定の女子名のとき(「フロリダ」のかわりに「このケースの女子名限定」とする場合)
たとえばフロリダが特定の選ばれた親の子という規約のとき
これも「事前確率」なら1/2ですかね。
次の問題文であれば1/2になるでしょう。
『任意に選んだ親が女児の名前を一人提示したとき、もう一人も女である確率は?』
⇒ P=1/2
これも、次の問題文の場合はP=(2-α)/(4-α)に変化します。
『任意に選んだ親が女児の名前を一人提示したとき、もう一人も女である確率は? ただし、提示された名前は「フロリダ」であったとする。』
⇒ P=(2-α)/(4-α)
やはり、フロリダ問題の場合は、提示された名前が「フロリダ」だと分かった後の「事後確率」と考えた方が適切でしょう。
結果的に「フロリダ」を知ったという情報が与えられているのであれば、どのような過程で「フロリダ」を知ったかはあまり関係ないと思われます。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/04/22 (Mon) 10:14:23
『あらかじめ女子名をランダムに選び、「〇〇(女子名)はいますか?」と質問したら「います」と返答されたとき、2人とも女子である確率は?』は1/3ではないですね。ランダムな選び方に依存します。
理由は後で書きます。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - oktb
2024/04/22 (Mon) 22:55:20
ξさん、はじめまして。ちょっと気になったので、横からすみません。
①フロリダが任意の女子名のとき(「フロリダ」のかわりに「何らかの女子名」とする場合)
とφさんが書かれているのは、
「何らかの女子名の子がいますか?」と質問するということではないですか?
それで、
> α=1
◆「女子はいますか」「います」の問題に同化
P(女女|います)=(2-α))/(4-α)=1/3
となる。
ご迷惑でしたらスルーしてください。
また、私の理解が違っている場合は、ご両者に対しすみません。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - φ
2024/04/23 (Tue) 12:36:31
私については、oktbさんの理解の通りです。
P=(2-α)/(4-α)は全設定において共通で、
設定に応じαの値を解釈することで
全設定において正解を導く、といった一般的定式化が目的でした。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/04/26 (Fri) 23:15:58
『「何らかの女子名の子がいますか?」と質問したら「います」と返答されたとき、2人とも女子である確率は?』なら1/3ですね。
厳密にいえば、女子名であっても実際の性別は男子ということもあるでしょうが、確率への影響は誤差レベルのはずです。
答えは近似的に1/3になると考えて差し支えないでしょう。
一方、『あらかじめ女子名をランダムに選び、「〇〇(女子名)はいますか?」と質問したら「います」と返答されたとき、2人とも女子である確率は?』ですが、これは意外と難解ですね。
少し考え込んで時間がかかってしまいました。
この問題において、「います」と返答される事象と確率を列挙して考えます。
スレッドの先頭の方にある書き込みを踏襲して、各女子名の存在確率などを次のようにおきます。
・第1子の女における〇〇(女子名)の存在確率=αi
・第1子が女の時の、第2子の女における〇〇(女子名)の存在確率=βi
・第1子が男の時の、第2子の女における〇〇(女子名)の存在確率=γi
・あらかじめランダムに選んだ女子名(質問する女子名)が〇〇である確率=δi
ここで
・Σαi=1、Σβi=1、Σγi=1 (i=1,2,3,...,N)
・0<Σδi≦1 (i=1,2,3,...,N)
「います」と返答される事象とその確率を列挙すると、
【女子名1を選ぶ】
事象A1:第1子(女:女子名1以外)、第2子(女:女子名1) →1/4(1-α1)β1δ1
事象B1:第1子(女:女子名1)、第2子(女:女子名1以外) →1/4α1δ1
事象C1:第1子(男)、第2子(女:女子名1) →1/4γ1δ1
事象D1:第1子(女:女子名1)、第2子(男) →1/4α1δ1
【女子名2を選ぶ】
事象A2:第1子(女:女子名2以外)、第2子(女:女子名2) →1/4(1-α2)β2δ2
事象B2:第1子(女:女子名2)、第2子(女:女子名2以外) →1/4α2δ2
事象C2:第1子(男)、第2子(女:女子名2) →1/4γ2δ2
事象D2:第1子(女:女子名2)、第2子(男) →1/4α2δ2
【女子名3を選ぶ】
事象A3:第1子(女:女子名3以外)、第2子(女:女子名3) →1/4(1-α3)β3δ3
事象B3:第1子(女:女子名3)、第2子(女:女子名3以外) →1/4α3δ3
事象C3:第1子(男)、第2子(女:女子名3) →1/4γ3δ3
事象D3:第1子(女:女子名3)、第2子(男) →1/4α3δ3
・
・
・
「〇〇(女子名)はいますか?」と質問したら「います」と返答されたとき、2人とも女子である確率は、
P=(A1+B1+A2+B2+A3+B3+・・・)/(A1+B1+C1+D1+A2+B2+C2+D2+A3+B3+C3+D3+・・・)
=Σ[(αi+βi-αiβi)δi]/Σ[(2αi+βi-αiβi+γi)δi] (i=1,2,3,...,N)
確率Pは1/3に収束せず、α、β、γ、δの確率に依存するようです。
ちなみに、ランダムに選んだ女子名が「フロリダ」である場合、若しくは「フロリダ」を選ぶことが初めから確定している場合は、
P=(α+β-αβ)/(2α+β-αβ+γ) もしくは近似的に P=(2-α)/(4-α) が正解と考えて問題ないでしょう。
Re: コイン問題、フロリダ問題の続き - ξ
2024/05/03 (Fri) 21:37:09
前回の書き込みについていくつか訂正します。
まず、「・第1子が女の時の、第2子の女における〇〇(女子名)の存在確率=βi」と書いたのは間違いで、
正しくは「・第1子が〇〇(女子名)以外の女の時の、第2子の女における〇〇(女子名)の存在確率=βi」です。
こうでないと意味が異なってしまいます。
また、βiの定義を「第1子が〇〇(女子名)以外の女の時の・・・」とした場合、Σβi=1 ではありませんでした。
なお、「第1子(女:女子名i以外)、第2子(女:女子名i)」のそれぞれの確率を i=1~Nまで和をとった場合、『2人の子供が両方とも女子である確率=1/4』と等しくなるので、
Σ[1/4(1-αi)βi]=1/4 (i=1,2,3,...,N)
故に、βiは『Σ[(1-αi)βi]=1 (i=1,2,3,...,N)』を満たす値であると定義することができます。
訂正内容を以下にまとめます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
誤)
・第1子が女の時の、第2子の女における〇〇(女子名)の存在確率=βi
↓
正)
・第1子が〇〇(女子名)以外の女の時の、第2子の女における〇〇(女子名)の存在確率=βi
誤)
ここで
・Σαi=1、Σβi=1、Σγi=1 (i=1,2,3,...,N)
・0<Σδi≦1 (i=1,2,3,...,N)
↓
正)
ここで
・Σαi=1、Σγi=1 (i=1,2,3,...,N)
・Σ[(1-αi)βi]=1 (i=1,2,3,...,N)
・0<Σδi≦1 (i=1,2,3,...,N)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『あらかじめ女子名をランダムに選び、「〇〇(女子名)はいますか?」と質問したら「います」と返答されたとき、2人とも女子である確率は?(事前確率)』の答えについては変更ありません。
P=Σ[(αi+βi-αiβi)δi]/Σ[(2αi+βi-αiβi+γi)δi] (i=1,2,3,...,N)
車線問題について - oktb
2024/03/13 (Wed) 14:09:16
「論理サバイバル」について質問いたします。
p192 車線問題(090)
3の答えにあるレジにおける「一定時間をとってみると、速く前へ進んでいる列の方が、並んでいた人の数が多い」
という考え方を車線問題には適用しないのには理由があるのでしょうか?
それを含め、以下、書籍の内容と異なると思える考えを延べますので、間違いがあればご指摘ください。
まずレジについて、
一定時間を取ると多数派が早い列にいることは同意します。したがって、個々の人物について、
人生でレジに並ぶ経験回数のうち、速い方に並んだ経験が多い。よって回数の評価では『速い方が多い』
しかし、レジに並ぶ総時間数は五分五分。よって並んでいる間の意識の量(?)で評価すると五分五分。
車線について、
車の密度と速度が仮にちょうど反比例するならば、
とある区間の一定時間については、走行台数は同じ。したがって多数派的には同等。
しかし、個々のドライバーについてみると
その人が人生で運転する時間のうち、遅い車線で運転した時間の方が長い(区間における選択機会は五分五分で遅い方が時間が多くかかるので)。
意識として『遅い車線を走りがち』となりやすい。レジの場合よりも車線の方が、回数でなく総時間数で評価するのが自然な気はします。
ただし同じ区間を何回も運転する人が、その機会毎(回数・確率)で評価すれば五分五分と。
こう書いてみると、「論理サバイバル」の結論は、上記でレジについては回数の多寡、車線については運転時間の多寡を評価する場合と同じ結論で、その選択は私の感覚でも自然とは思いますので、私がややこしくしているだけなのでしょうか?
また、現段階での私の結論の総時間数の評価というのは、レジについても車線についても、「瞬間における多数派評価」と一致しているのですが、その理由・意味は自分の中で整理できていません。
考えにポカが多いので自信持ちきれないのですが、以上のようなことを考えました。
Re: 車線問題について - φ
2024/03/14 (Thu) 12:58:28
二つの問題の違いは、いろいろな言い表わし方がありますが、こう表わしたらどうでしょう。
レジは、「早い方に並んだならば人数が多い方に属する。遅い方に並んだならば人数が少ない方に属する」
車線は、「多い方に並んでしまったがゆえに遅くなる」「少ない方に並んだがゆえに早くなる」
つまり、レジはスピードが人数を決定し、車線は人数がスピードを決定するということです。
その決定の仕方から帰結する相関は正反対で、
レジ:「早い・多い」「遅い・少ない」
車線:「遅い・多い」「早い・少ない」
となります。
つまるところ、因果関係が逆なんですね。
また、別の違いとしては、
レジは、いったん並んだら列を変えられないのに対し、車線に変えられるので、
レジ問題では並んだ回数、車線問題では瞬間(時間)を単位として数えることになるのではないでしょうか。
Re: 車線問題について - oktb
2024/03/23 (Sat) 08:06:43
お返事遅くなり、すみません。
頂いたお返事もふまえ色々考えてみましたが、
やはり、レジの方は回数で考える結論の方が説得的である条件が多く、車線の方は回数で数えるのは難しい条件なので瞬間(時間)で考える結論が説得的ということかなと思いました。
ありがとうございました。
Re: 車線問題について - φ
2024/03/24 (Sun) 23:29:30
レジの場合も車線の場合も、経験時間の長さと、印象(自分が早い方にいるか遅い方にいるかの自覚)の生ずる回数とは正の相関があると言えるかもしれませんね。
ただ、同じ状態で何度印象が生じても、後から思い返したときには「一回」と数えられるので、そのつど(新たな並び経験or走行経験をしている最中であっても)過去の経験については時間ではなく回数で評価する(評価すべき)ことになるのでしょう。
ただしこれは補正要因をもっと厳密に考える余地のある問題かもしれません。
Re: 車線問題について - oktb
2024/03/26 (Tue) 14:02:52
車線に関しても過去の経験について回数で評価するような(1回という)くくりができるとすると、瞬間における台数が多い車線は一定時間見ると進みが遅いことで相殺されて、多数派とは限らない(遅い方が多いとは限らない)ことになるのではないでしょうか。
φさんの書かれていることを私が誤解していたらすみません。
Re: 車線問題について - φ
2024/03/27 (Wed) 15:32:38
レジは列を変更できないので、全世界の総回数からして今の自分も早い方の列に属する確率が高い(総回数が多い)。対して車線は列を変更できるので、状態ごとの人数で比較することになるが、状態単位で比較すると遅い方の列に属している総回数の方が多い。加えて、遅い列にいる時間の方が長いとはいえ、印象としては各状態につき一回だけ記憶に登録されるので、時間の長さは印象回数には影響しない(これはレジも同じ)。結果、総回数だけが印象回数と相関することとなるだろう、よって車線では遅い状態の印象の記憶登録数が多くなるだろうという意味でした。
どうも複雑ですね。
Re: 車線問題について - oktb
2024/04/16 (Tue) 10:22:49
お返事が遅くなりすみません。
遅い車線への所属を1回というふうに数えられるならば、その車線での一定時間の走行が前提と思い、一定時間に処理できる数は速い方が増えるというレジ方式による相殺を(車線の場合は速い方が結局は走行台数が少ないにしても)考える必要があるのではないか、という疑問がありましたが、
車線の変更が可能ならば、遅い方の車線に甘んじて留まり走行する時間(ないし距離)は、上記のようなことを考えるほどまとまった時間(距離)にはならないと見て無視できる。よって、(瞬間的な)状態での多数派・少数派を中心に考えていい、ということになりますでしょうか?
まだ誤解していたらすみません。
Re: 車線問題について - φ
2024/04/17 (Wed) 16:17:37
「ある状態にとどまっている時間」が運・不運の主観に影響を及ぼすとしたら、長い方が印象深くなる、とは言えそうで、レジの「不運」というバイアス(事実に反した印象)はそれで説明できるかもしれません。対して、車線の場合は、早い方と遅い方ではとどまる時間はどちらが長いとも言えないので、事実どおり、「自分は不運な場合が多い」と感じることになるでしょう。とくに車線変更できない渋滞状態では、とどまる時間は同じとなりそうで、事実どおり、遅い方が多数派のため「自分は不運」と感じる機会が多いことになります。
Re: 車線問題について - oktb
2024/04/22 (Mon) 22:43:54
端的にお聞きします。
レジの場合、時間当たりに処理できる人数が異なるため、一定時間を見ると速い方に所属した人数が多くなる。
この考え方を φさんは、車線には適用されないのだと思います(論理サバイバルでも、またここでの会話でもそのように読めます)。
その理由はなんでしょうか?
結局、最初から今まで、私の疑問はそれなのでした。
特に、今回のお返事のように一定時間車線変更なしで走行するケースを考えるならば、遅い方が多数派と必ずしも言えない相殺が働くと思うのですが。(仮に台数と速度が完全に反比例する場合は走行台数は同じになるはず。すると、回数では同等に。)
ただ、人生において運転する総時間数で見ると明らかに遅い車線の方が多く(長く)なるので、それは「車線に関して自分は不運」という感覚に影響する可能性があると思えます。
Re: 車線問題について - φ
2024/04/26 (Fri) 19:20:03
自分がレジに実際に並んだ時間において、早いレジの方が人数が多いですね。よって「自分は遅い方にいることが多い」という印象は統計的に誤りです。
他方、自分が当該道路上を実際に運転していた時間において、早い方の車線と遅い方の車線をしばしばスイッチすることになります。そして以下は新しい論点になってしまいますが、「遅い方」は速度を抑制する最低限の台数(密度)によって速度が決められているのに対し(だからこそ相対的に遅くなっている)、「早い方」は一般にそのような制限がかかっていない場合が多々あります。(両方とも台数の密度によって速度制限がかかっている場合もあるが)。
したがって、「台数と速度が完全に反比例する場合」は、早い方の車線の密度を最大限に見積もった特殊な場合であり、現実には、早い方の車線には、その密度より少ない台数しか位置していないというのが現実でしょう。
レジに戻ると、レジでは「人数と速度が完全に反比例する」ということが成り立っています。すいているレジがあったらすぐに人が並んでめいっぱいになるので。(車線ではそう目ざとく埋めることは理想的には起こらない。渋滞気味ですぐに車線を変えられないなど)
早い方の帰属人数の下限があるかないかの違いというわけです。(レジでは下限あり、車線では下限なし)
著書についての質問 - RingRing
2024/02/07 (Wed) 16:48:43
こんにちは。今更ながら先生の著作『エンドレスエイトの驚愕@人間原理を考える』を読ませていただきました。質問なのですが、本書のP.230においてコンセプチュアルアートの一例として先生が作者と内容だけ挙げていたものについて、作品名をインターネットを使い自分なりに調べてみたのですが、これで合っていますでしょうか?野暮かもしれませんがよろしければ答え合わせ的なことをしていただきたいです。
イブ・クライン(何もない部屋へ鑑賞者をいざなう)=『空虚』展
ジョセフ・コスース(椅子の現物椅子の写真・椅子の定義を述べた文章を並べて展示する)=『1つおよび3つの椅子』
ヨーコ・オノ(リンゴを置いて腐るにまかせる)=『APPLE』
河原温(旅先から同じ文面の電報を出し続ける)=『I AM STILL ALIVE』
ジュリオ・パオリーニ(絵を裏返しに展示する)=『Ritratto dell’artista come modello』
ロバート・バリー「会期中はギャラリーを閉鎖する」という張り紙を出す)=『会期中 ギャラリーは閉鎖されます』
サンティアゴ・シエラ(張り紙すら出さずにギャラリーを閉鎖する)=『Muro Cerrando un Espacio(壁が空間を閉じる)』
ハイレッド・センター(銀座の街路に無許可で通行止めの看板を立てて道路を掃除する)=首都圏清掃整理促進運動
ダン・グラハム(美術雑誌にアメリカの住宅建築の写真入り解説を執筆する)=『Homes for America』
フェリックス・ゴンザレス=トーレス(鑑賞者たちにキャンディを食べてもらいその包み紙が積もってできた山が一定重量になったら作品完成とする)=『無題(今日のアメリカ)』
ジョージ・ブレクト(「フルート独奏曲」 と題して「第1曲 楽器を分解せよ 第2曲 組み立てよ」と指示する)=『フルート独奏曲』
ピエロ・マンゾーニ(自分の大便を缶詰めにしてグラムあたり金相場の値段で売る)=『芸術家の糞』
ロバート・モリス(作品制作にかかった金の流れを領収書や借入証の展示で表わす)=『Money』
ウォルター・デ・マリア(ステンレスの棒に芸術証明書を付け転売条件を指定する)=『High Energy Bar and Certificate(高エネルギーインゴットと証明書)』
ロイ・リキテンスタイン(美術史家の著書から説明的図式をカンバスに複製して自作の絵と称する)=『Expressionist Woodcut Series』
リゲティ・ジェルジュ(百台のぜんまい式メトロノームを同時に作動させて全部止まるまでを上演とする)=『100台のメトロノームのためのポエム・サンフォニック』
また小杉武久の一定の距離からピアノにさまざまな物を投げつけて音楽作品とするアートについては特定することができなかったのでご教示いただければ幸いです。よろしくお願いします。
ハルヒについての先生の考察とても面白かったです。知的でスリリングな証明・解釈、どんどん巨大化する話のスケールに食い入るように読み耽ってしまいました。また機会がありましたら、ぜひ同じようにサブカルチャーに挑んだ本もお書きになってほしいです。先生の他の著作も読ませていただきます。長文失礼いたしました。
Re: 著書についての質問 - φ
2024/02/08 (Thu) 12:48:40
どうも、各作品のタイトルをお教えくださり、ありがとうございます。
私は単に既得知識の中から列挙しただけなので、必ずしも各作品のタイトルまで把握してはおりませんでした。
小杉武久の当該パフォーマンスについては、改めて検索してみましたが見つかりませんね・・・ 小杉がそういうことをやっていたのは確かなので、調べ続ければいつか出てくるはずです。タイトルの付いた作品である保証はないのですが。
こんなのもありますね https://www.iamas.ac.jp/~aka/pdo/
基本、なんでもありですから、恣意的に思い描いたパターンに対応する実在の作品が必ず見つかる可能性があります。30年以上前、『これは餡パンではない』で架空のアート作品を大挙登場させるという(スタニスワフ・レム的な)試みをしましたが、あそこに描いた諸作品も、実はどこかですでに実演されているのかもしれません。・・・
Re: 著書についての質問 - RingRing
2024/03/10 (Sun) 13:02:00
返信が遅れてしまい申し訳ありません。あれからさらに探してみたところ『Distance for Piano』という作品ではないかという仮説が浮上してきました。(まだ断定はできませんが……)
本人が演奏したという記録は残っていないらしく、本人が演奏しているわけではないのですが、YouTube上にいくつか動画があったので添付させていただきます。
https://youtu.be/7tMolWQ1x5s?si=EvypTUqv7_k5cukr
「一定の距離からピアノにさまざまな物を投げつける」というシーンは短いですが、おそらくこの作品なのではないかと思われます。
Re: 著書についての質問 - φ
2024/03/12 (Tue) 02:18:18
ありがとうございます!
まさかすべてのタイトルがわかるとは。
あの動画のコメント欄にもありますが、
小杉の『革命のための音楽』が演奏されるのはいつのことになるでしょうね。
身体完全同一性障害Body Integrity Identity Disorder(BIID)(transabled)の人は意外と多いようなので、そのうち演奏者が現れるかもしれません。
自分に眼があることに違和を覚えてそれを自ら解決したという事例は、たしか『私はすでに死んでいる――ゆがんだ〈自己〉を生みだす脳』(紀伊國屋書店)に紹介されていましたが。・・・
AI研究について、倫理の観点での議論 - くろの
2023/11/16 (Thu) 08:32:30
こんにちは。
私はアカデミズムからは遠いところにいる人間で、実際に今学問の現場で何が行われているのかまるで無知です。
その上でおうかがいしたいことがあります。
臓器移植や尊厳死、クローン技術などに関しては、倫理的観点からの議論が昔から行われているかと思います。では、AI研究については、倫理学的にはどのような議論が行われているのでしょうか。
政府や国際機関が、情報としての安全性や知財的(著作権など)観点で議論しているニュースなどは見るのですが…
体毛を外部化して衣服をまとい、爪や牙を外部化して刃物を使うようになった人間が、脳も外部化していけるのか、いっていいのか、個人の思考(嗜好、志向)をパラメータ化してしまえるとして問題はないのか、などが個人的には気になっています。
よろしければご教示いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
Re: AI研究について、倫理の観点での議論 - φ
2023/11/17 (Fri) 16:16:32
AIは今のところtool と見なされていますが、いずれ主体subjectとして、行為者agentとして、さらには人格personとして市民権を与えられることもありえますね。
この系統の研究は、(AIの価値観を人間の価値観にalign するという意味で)AI Alignment と呼ばれているそうです。
以下の記事などはどうでしょうか(私自身わずかしか追っていませんが)
https://www.lesswrong.com/posts/T4KZ62LJsxDkMf4nF/a-casual-intro-to-ai-doom-and-alignment-1
https://www.lesswrong.com/posts/edAvzMeg9zxMby6Lq/realistic-near-future-scenarios-of-ai-doom-understandable
https://www.lesswrong.com/posts/TC7GhGaKFqTtQH9Aq/formulating-the-ai-doom-argument-for-analytic-philosophers
私がつい先月メモしたものとしては↓
https://blog.goo.ne.jp/3qaiujrrwc87ph/e/b9d64f38e15037d0f6923f466d08bd64
Re: AI研究について、倫理の観点での議論 - くろの
2023/11/19 (Sun) 01:54:02
ありがとうございます。
AIアライメントという言葉すらもまったく知りませんでした。完全には理解できていないと思いますが、ご紹介いただいた文章読ませていただきました。なるほど、危機感を感じている人は一定数いるわけですね。
個人的には最近の世相を見ていて「自分のことを進歩的で頭がいいと信じている人」たちこそが、世界を危険に陥れていくように感じていて、
“ people in a variety of organizations such as OpenAI and DeepMind are researching ever more advanced artificial intelligence. they're not doing this out of malice, or even that much for profit; from what i understand, they're doing it because they believe it's cool and because they think it's genuinely going to improve the world.”のあたりは強く同意しました。
先月書いてくださっていた文章はすでに読ませていただいていました。
“敢えて極端に楽観的に”記されたということでしたが、おっしゃる方向はよくわかりました。
ただ一点、AIがpersonにまでなった場合、「彼」が肉体を持たないことがどのように「彼」の思考に影響するか、というのがわかりません。ご著書『論理パラドクス』の「肉体交換機」の話を思い出しますが、あそこでは見事に人間の本質が肉体側にあるということを示されていたように覚えています。
個人としての肉体を持たないAIは、personになり得るのでしょうか? なるには何らかの物体的なハードが必要になるのでしょうか? personの定義の問題な気がしますが、やはりこの部分で、私は今のところAIに楽観的になれません。
ルッキズムと美醜、傷つきやすさ - 元学生
2023/06/19 (Mon) 23:27:11
ルッキズムについて先生の考えをお聞きしたく、投稿失礼します。
私自身、容姿や肌に醜いところがあるのは確かなので深く苦悩することはありました。
そんな自分ですがルッキズムが悪とは思えないのです。
これって別におかしくないですよね?
本能としてなのか、見た目や印象が魅力的な人に惹かれてしまう性に抗えないのです。
容姿のことで虐めたり暴力を振るったりするのが言語道断なだけであって、魅力ある容姿の人や、そういう人に惹かれてしまうこと自体は悪いわけではないですよね。
例えば親ほど歳の離れた異性は私からすると恋愛対象外になってしまいますが、これって男女問わず言えることだと思うんですね。稀に歳の差が大きく開いたカップルや夫婦もいますが、全体から見ると本当に極少数です。まず若い者が老いた者と結婚しようものなら財産目当ての後妻業と見られるのがオチですから。
よくSNS等でフェミニストを名乗る方々が萌え絵や男オタクを叩いてますが、イケメンキャラが好きな女オタクのことはスルーしがちなんですよね。だから欺瞞に満ちているなと。
私は下記の記事にある通りだと考えてます。
https://www.mag2.com/p/news/563593/amp
先生はルッキズムに対してどう思われますか?
例えば先生だって他人から年齢や見た目のことを揶揄されたら不愉快だと思うのです。
でも先生は、ブログ等を読む限り私と同様にルッキズムは悪くないことだという立場なのではないかなという気がするんですね。
先生は言論の自由、表現の自由を尊重しているとは思うのですが……もし自分の容姿や年齢に対して悪く言う方がいたら許容しますか?
私はなんやかんや許容できるようになりました。とても苦しかったですけれどね。
ブスなところがあるのは事実でもありますし。
先生がもし同じ立場になったらどうするのか気になりました。
参考にしたいのです。
Re: ルッキズムと美醜、傷つきやすさ - φ
2023/06/21 (Wed) 01:35:48
誹謗中傷は外見がらみだろうが何だろうがダメに決まっているでしょう。やられたら誰だって怒ります。
対して、単なる好き嫌いのルッキズムが悪だという人はいないでしょうね。そもそもルッキズムと呼ぶかどうかも疑問です。外見ゆえに好かれない、すっぴんを見られてフラれた、等々、その種のことは諦めるしかないですね。
外見が関与しないはずの事柄について、人の扱いを外見によって変える立場がルッキズムです。好き嫌いには外見が関与するので、恋愛や性愛や友情など、関係成立の正否が外見で変わるのは当り前です。
対して、女性が女性トイレを使うことができ、男性は女性トイレを使えないというのは、外見は関与しません。だからLGBT法成立以前は、外見に関わらず、♂は女子トイレ使用禁止でした。ところが法成立後、「法の精神からして」外見が女性である♀と外見が女性である♂をトイレ使用権で区別するのは、シスかトランスかで区別したことになり、差別になる可能性があります。シスかトランスかは「女性」であることに影響しない、というのが当事者の言い分だからです。よって、外見女性の♂は女性トイレに入れることになります。
すると、外見ゴリラのトランス女性も同じように扱わないとルッキズムですね。もともと外見はトイレ利用権に無関係だったので。
面倒な法律が出来てしまったものです。もう施行されているらしいですね。
というわけで、恋愛・性愛にはルッキズムは成立しないというのが私の立場です(「ルッキズム」をネガティブな語と取る限り)。外見ゆえにモテない外見弱者は、LGBTなんぞよりはるかに深刻な弱者だと思います。
Re: Re: ルッキズムと美醜、傷つきやすさ - 元学生
2023/07/01 (Sat) 14:27:11
そうですね。全面的に同意です。
では、主にSNS上で『のぞき学原論』について嫌悪感をあらわにした感想を呟く人達についてどう思われますか?思うに、内容が内容だけにああいう風に嫌がられてしまうのは仕方のないことではないでしょうか。
そして、反発の声が多かれ少なかれ出てきてしまうのは、あの本を出す前から出版社側も先生もわかりきっていたことだとも思うんですよね。
それでも世に出したのは先生の意思ですし個人の自由ですから、本を出すこと自体は悪ではないのでしょう。それが本人への悪い印象に繋がってしまうものだとしても。
東大教授となったことで女子大にいた頃よりも権威性と知名度が高くなり、それだけ人の目につきやすくなったことで変態的な著書への嫌悪感から先生自身も悪く見られやすくなったのだろうと思われます。
私は女性スペースを守る会に賛同してますし、先生の論理学関連の著書だって持ってるほどです。それは会の主張や先生が展開する論理を真っ当だと認められるからできることなんですね。
そんな自分でも『のぞき学原論』に関してはネット上の感想等からどんな内容なのか少し知っただけで体調が悪くなるほどでしたので、自分では買えないしまともに読むこともできない本だと思ってます。
確かに表現の自由が認められているものの、その表現の中で女性の容姿を貶める文をしたためているのは紛れもなく著者だとわかってしまうからです。
そこが先生への何とも言えない感じに繋がっていると実感しました。
私自身が女というのもあり、著書の中とはいえ先生が惜しみなく女性を貶める表現を披露していることにものすごく気持ち悪くなってしまう自分と、学生時代に先生の講義を興味深く聴いていた自分とがいるから苦しくなるのだと気づきました。
そして、多分ですが私のように感じてしまう学生が一定数でてきてしまうのは避けようがないでしょう。
私がもし大学教授など権威ある立場で、分析される対象を男性にして『のぞき学原論』にあるような表現をしたら非難轟々でしょうし、女性スペースを守る会のような組織でどんなに真っ当な主張をしていても「著書の中とはいえ異性に対してあんなことを言っていた人が人権や安全のために活動するのは何か裏があるのではないか?」と疑いの眼差しで見られることは残念ながら避けようがないでしょうね。
変態的な著書で取り上げられているものがAVという作品とはいえ、そこに登場しているのは生身の人間なわけですから。表現の自由により著書の中身が吐き気を催すほどの邪悪な内容のもので出版が可能であったとしても、その情報を受け取った側がどう感じてしまうかまではコントロールできませんよね。
どんなに作り手が「不快にさせる内容なのは百も承知で出したけれど、著者への悪い印象は持たないでほしい。作品と著者への評価は分けてほしい」と思ったところで、受け手には通じないでしょう。
ですから世に出されているあらゆるもの(情報含む)に対し、自分の苦手なものには極力触れないようにしていくしかないんですよね。
先生がトカナに寄稿した誹謗中傷問題の記事を読んだのですが、東大有志による声明を「性的マイノリティを誹謗中傷しているという誹謗中傷」と先生が認識していたとしても、声明を出した側やそこに連なる学生にとっては残念ながらそう認識できなかったということです。だから声明が先生への誹謗中傷という発想には至らないでしょうし、むしろ声明は誹謗中傷ではなくて正当な抗議の声だと認識しているから取り下げることもしないのだと思われます。
ものすごくシンプルに言えば双方には認識に大きな誤解があるだけですよね。
もしあの声明が取り下げられる時が来るとしたら、声明側との誤解が解けた時ではないでしょうか。
でもその誤解を解くのは非常に難しそうだなというのは見ていて思いました。
なぜなら人間とは論理だけで生きているわけではないからです。
快・不快のような感覚も生じてしまうのが人間だからこそ、どんなに主張の正当性を論理的に発信側が述べようが、受信側に正しく伝わらないことだってあるのだと感じました。
私の場合、先生の論理はもっともだと思っていても例の著書がよぎってしまう以上はハッキリ言って先生個人への苦手意識は拭えません。
女性スペースを守る会に賛同した身としては、どうにかして先生への嫌悪感をなくそうと自分なりにあれこれ考えたものの限界がありました。
でもそこは、今はもう無理に好きになろうとしなくていいと思いました。
認めるところは認めて、苦手なところは苦手。それだけです。
声明陣であれ虹の人達であれ、単純に先生への嫌悪感が強いがゆえに先生がLGBT問題についてどんなに真っ当な主張をしていてもそういう部分が見えなくなってしまっていると思われます。
例えば私だって「そんなつもりで言ったわけじゃないのに」と思ってても、真意が伝わらなければ相手にネガティブな印象で見られるのは避けられないわけです。
人が人である以上、そういうことを完全になくすことは無理なんでしょうね。
先生の論理は正しいと思ってる私ですら、先生自体を好意的に見れるかと問われると例の著書のこともあって難しいわけです。
これは私に対しても同じことが言えます。
誹謗中傷がいけないのは確かですが、外見であれ何であれ私のことを貶してきた人だって私からすれば「そんなこと言わないでほしい」と思っていても、その人がどう感じてどんな言葉を放ってくるかまでは自分にはどうしようもないことです。
過去に私の見た目について悪意ある形で罵ってきた男性がいましたが、単純にその人からしてみれば好みではなかったという話ですし、その人がどんな見た目の人に好意を持つかに善悪はないですよね。まぁそれでも、心身に支障がでる程の罵りはやめてほしいとは思ってしまいましたが。
誹謗中傷はいけないこと、という認識は良識ある大人なら大半の人に備わっているでしょう。
でも先生が誹謗中傷だと感じていることを相手側は誹謗中傷だと認識していない(できない)ケース、それが声明などのオープンレターだと思います。
ポリコレであれハラスメント問題であれ、人間に感情があるからこそ一筋縄ではいかないと思いました。
2023/07/02 (Sun) 02:14:14
あの有志レターは困ったものですね。東大教授のレベルはあんなものかと恥をさらし続けている。
本郷の文学部では、学生があのレベルの文章をレポートに出してきたら、落第です。駒場ではあれが教員基準なんですかね・・・自助努力してほしいものだ。
で、『のぞき学原論』ですか?
書籍というものは、不快な予感のする人は読まなければよいので、テレビやラジオやツイッターとは異なり、言論の自由が最大限に保証されます。読みたくなければ読まないでください。
もちろん、読んだ上で嫌悪感を吐露するのも自由です。嫌悪感を誇張してレポートする人がウェブに数名いるようで、なんか照れますね。
私は宗教が大嫌いですが、必要に駆られてときどき創造説系の有害図書を読みます。きわめて不快ですが、いちいち不快感を世間に報告したりしません。面倒だし。
『のぞき学原論』についてはわざわざ不快だ不快だと言いふらしてくれる人がいて有難い限りです。ただし、苦情流布勢には全体を読み通した人はいないようですけれどね。
暗部から目をそらし続けたい性癖の人々が努めて暗部のみ拾い読み何か言おうとするのはさぞシンドイことでしょう。嫌悪吐露系言論の自由をめいっぱい謳歌されることを祈っています。
Re: Re: ルッキズムと美醜、傷つきやすさ - 元学生
2023/07/03 (Mon) 09:54:12
誰しも苦手なものってあるのでそこは自由ですし、仕方ないんですよね。
恐らくなのですが、あの本をちゃんと読んでいようとなかろうと不快感を顕にしてる人達は先生がどのような意図で書いたかよりも、単純に使われてる表現や取り上げられている題材(AV作品)が感覚的に受け付けないだけなのではないかと。
そこを倫理観と結びつけるから個性的な奇書に抗議したくなるのかもですね。
前の書き込みだと何だか私が先生自体を毛嫌いしてるようにも読めるような文章になってしまいましたが、苦手な表現のある本を先生が出してしまってることを自分の中で否定したくて八つ当たり的になってしまった節があるのでそこは申し訳ないです。
先生に関するものでどうしても苦手なもの(表現)があるのは確かですが(こればかりはすみません)、そういう個人的な嗜好を抜きにすれば先生が展開する論理や主張を何やかんや私は信頼してるのだなと改めて感じました。
お久しぶりです。飯野です。 - 飯野香里
2023/06/25 (Sun) 19:19:28
三浦先生
お久しぶりです、飯野です。
今女装クラブの歴史と女装とマゾヒズムの関連を調べています。
それでふと風俗資料館の事を思い出しました。
風俗資料館は昔会員だったのですが、今の自宅から通うのは遠いので躊躇しています。
三浦先生は風俗資料館の会員だったことはありますか?
そしてこれ以上自らの嗜好をワールドワイドウェブに晒したくないので、三浦先生のメールアドレスにメールを送りたいのですが、宜しいでしょうか?
突然厚かましいお願いをして申し訳ありません。
宜しくお願い致します。
飯野香里
皆でこの社説を褒め称えよう! - φ
2023/05/13 (Sat) 21:57:21
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20230512-OYT1T50280/
「それぞれの国の歴史や文化、社会通念を認め合うことも、多様性の尊重と言えよう」
まさにそのとおり。
しかもgender identity尊重が社会通念になっている国など、地球上に一つも存在していない!
科学的に言って、gender dysphoriaは錯覚or妄想です。
2人の子供問題 - catman
2022/11/08 (Tue) 12:43:25
2人の子供問題については以下のように考えています。間違いがあればご指摘ください。
2人の子供問題は子供の一人をどこまで特定するかで確率は1/2から1/3まで変化します。子供二人の家庭を前提として以下に例示しますが子供が二人とも女の子である確率は以下の通りです。
A:特定なし→確率1/3
・スミス氏に女の子がいますかと聞くといるという。
・スミス氏の家を訪れたらひな人形が飾ってあった。
・表に男の子、裏に女の子と言う文字が書かれた2枚のコインを投げたら「女の子」が見えた
B:完全特定→確率1/2
・道を歩いていたら女の子を連れているスミス氏に出会った
・スミス氏の家に電話を掛けたら女の子が出た。
・フロリダ問題(第1子フロリダと第2子フロリダの割合に差をつける理由なし)
C:不完全特定→確率は1/2と1/3の間(特定が強くなれば1/2に近づく)
・火曜日生まれの女の子 13/27
(火曜日生まれの女の子がいるかと聞いたらいるという)
・12月生まれの女の子 23/47
(12月生まれの女の子がいるかと聞いたらいるという)
・一般解は(2x-1)/(4x-1)
xは特定条件(週なら7、月なら12、午前午後なら2)
2022/11/08 (Tue) 19:06:33
A
・表に男の子、裏に女の子が書かれた2枚のコインを投げたら「女の子」が見えた
という場合、2枚とも「女の子」である確率は1/3ではなく1/2ですね。
P(二枚とも女子|女子見えた)=P(女子見えた|二枚とも女子)P(二枚とも女子)/P(女子見えた)=1*1/4/1/2=1/2
●1/3になるのは、「女の子は出てますか」と人に聞いて、「出てます」と答えが返ってきた場合
P(二枚とも女子|「女子出てます」)=P(「女子出てます」|二枚とも女子)P(二枚とも女子)/P(「女子出てます」)=1*1/4/3/4=1/3
●「出てる性別を一つ教えてください」「女の子」の場合は分母が1/2なので正解1/2です。
Re: 2人の子供問題 - catman
2022/11/08 (Tue) 19:54:35
φ様
>A
>・表に男の子、裏に女の子が書かれた2枚のコインを投げたら「女の子」が見えた
> という場合、2枚とも「女の子」である確率は1/3ではなく1/2ですね。
それは違うと思います。
「女の子」が見えたと言うことは
2つのコインが
女の子 女の子
女の子 男の子
男の子 女の子
のいずれかの場合ですので2枚とも「女の子」である確率は1/3です。
>●1/3になるのは、「女の子は出てますか」と人に聞いて、「出てます」と答えが返ってきた場合
と同じことです。
ちなみに2人とも女の子である確率が1/2になる例については
11/03 (Thu) 07:35:46書き込みでも例示しています。
>例えば、各々、表に男、裏に女と書いてある2枚のコインを投げた。
>1枚のコインを見ると女と書かれている。よく見るとフロリダという名前も書いてある。
>もう1枚のコインは扉の陰に行き表か裏かわからない。
>そのコインは表(男)か裏(女)かと問えばいずれも確率1/2ですよね。
>フロリダという名前が珍しいかどうかは関係ありません。
2022/11/08 (Tue) 20:34:04
11/03 (Thu) 07:35:46書き込みは、正しいですね。
>
>例えば、各々、表に男、裏に女と書いてある2枚のコインを投げた。
>1枚のコインを見ると女と書かれている。よく見るとフロリダという名前も書いてある。
>もう1枚のコインは扉の陰に行き表か裏かわからない。
>そのコインは表(男)か裏(女)かと問えばいずれも確率1/2ですよね。
>
そして今回の正解も1/2です(状況は異なりますが)。
今回の文面
▲表に男の子、裏に女の子が書かれた2枚のコインを投げたら「女の子」が見えた
の意味が
「女子は出てますか」「出てます」の場合、正解1/3ですが、
▲の文面からはそのような意味は読み取れず、以下の意味になります。
「何が出てますか、一つ教えてください」「女子が出てます」
P(二枚とも女子|「女子出てます」)=P(「女子出てます」|二枚とも女子)P(二枚とも女子)/P(「女子出てます」)=1*1/4/1/2=1/2
P(「女子出てます」)は(「見えた面」として自発的に「女子」と言われる確率は)3/4ではなく1/2であることに御注意ください。
「見えた面」のうち「女子」を選ぶ確率は、事前確率として1/2なのですから。
それを分母としたベイズ計算の結果、正解は1/2です。
「女子は出てますか」「出てます」と同等の設定にするなら(正解を1/3にしたいなら)、▲をそう読めるように記さねばなりません。
Re: 2人の子供問題 - catman
2022/11/08 (Tue) 21:01:38
φ様
なるほど
女の子 女の子 →女の子が見えたと言う確率は1
女の子 男の子 →女の子が見えたという確率は1/2
男の子 女の子 →女の子が見えたという確率は1/2
なので二人とも(二つとも)女の子である確率は1/(1+1/2+1/2)=1/2ですね。
失礼しました。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/09 (Wed) 23:22:47
「Aさんの子供(2人)のうち片方が女であるとき、もう一方の性別は?」
① 良く分からないので当てずっぽうで「男」と答えた。
⇒ 確率1/2 (2択問題のため)
② 男女の比率は大体同じなんじゃないの?と思いながら「男」と答えた。
⇒ 確率1/2
③ 少なくとも片方が女と言うことは、「女・女」、「男・女」、「女・男」の中のどれかということだから、「男」の可能性が高いと考えた。
⇒ この推理は適切でない可能性がある。
④ 少なくとも片方が女ということだが、この情報はどのような方法で得たものなのかが不明なので、現時点では活用するのが難しいと判断した上で「男」と答えた。
⇒ 確率1/2
⑤ 「少なくとも片方が女」という情報がどのようにして得られたものであるか確認したところ、Aさん本人から直接聞いた情報であることが判明。
そのため、「女・女」、「男・女」、「女・男」の組み合わせの中のいずれかであるという理由から、「男」の可能性が高いと考えた。
⇒ 確率2/3
⑥ 「この問題の答えを知っているのか」と出題者に質問したところ「知っている」との回答を得た。これにより、出題者は両方の性別を把握した上で出題していると判断でき、答えは「女・女」、「男・女」、「女・男」の中のどれかのはずだから、「男」の可能性が高いと考えた。
⇒ 確率2/3
⑦ 少なくとも片方が女に該当する組合せは「女・女」、「男・女」、「女・男」の3種であり、これら3種の人口の割合はほぼ等しいはずである。
よって、女児2人の家族よりも、男児&女児の家族の方が人口割合が多いので、「男」と答えた方が当たる可能性が高いと考えた。
⇒ 確率2/3
⑧ 少なくとも片方が女であるという情報はAさんから直接得た情報であるが、回答者にはこの情報がどのような方法で調査されたものかは知らされていない。
よって、回答者の立場としては情報不十分のため、現時点ではこの情報を活用するのが難しいと判断した上で、とりあえず「男」と答えた。
⇒ 確率1/2
⑨ 少なくとも片方が女という情報は、Aさんの知り合いから聞いた情報であることが判明。その上で、「女・女」、「男・女」、「女・男」の中のいずれかであるとの理由により、「男」の可能性が高いと考えた。
⇒ 知り合いがどのようなシチュエーションで「少なくとも片方が女」と知ったかが不明。よってこの推理は適切でない可能性がある。
⑩ 少なくとも片方が女という情報は、Aさんの知り合いから聞いた情報であることが判明。この知り合いはAさんの子供の性別を知らなかったが、たまたま一人と会って一方が女であることが分かったのだいう。
つまり、条件を満たす組合せは次の4通りのはずである。
A 第1子 女(たまたま会う)、第2子 女(会わない)
B 第1子 女(会わない)、 第2子 女(たまたま会う)
C 第1子 女(たまたま会う)、第2子 男(会わない)
D 第1子 男(会わない)、 第2子 女(たまたま会う)
たまたま会う確率を一律でαと考えると、A~Dの確率はいずれも 1/4α*(1-α)となるはずである。従って、もう一方が「男である可能性」と「女である可能性」は等しくなるはずだと考えた
⇒ 確率1/2
(ただし、たまたま会う確率が一律でαで良いかどうかはシチュエーションにもよるため、状況によっては、この推理は適切でない可能性がある。例えば、女の子向けのイベント会場でたまたま会ったなら、男児と女児でたまたま会う確率が異なる。)
⑪ 少なくとも片方が女という情報は、Aさんの知り合いから聞いた情報であることが判明。この知り合いはAさんの子供の性別を知らなかったが、たまたま一人と会って一方が女であることが分かったのだいう。
ただ、回答者はこの「たまたま会った」という情報を使わずに、⑦と同様の考察によって「男」の可能性が高いと考えた。
⇒ 確率2/3
これで合っていますでしょうか?
Re: 2人の子供問題 - catman
2022/11/10 (Thu) 04:24:14
「Aさんの子供(2人)のうち片方が女であるとき、もう一方の性別は?」
確率の問題は「問題文」に忠実に解釈すべきです。
問題文には「のうち片方が女」と書かれています。
つまり明確に一方の子供の性別を特定していますので他方の子供の性別が男か女かは確率1/2です。
・道を歩いていたら女の子を連れているスミス氏に出会った
・フロリダ問題
と実質的に同じ問題です。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/10 (Thu) 07:40:46
問題文は上手く書けなかったかもしれません。すみません。
国語的解釈の話ならご勘弁を。
シチュエーション別の推理方法という観点でご確認ください。
Re: 2人の子供問題 - catman
2022/11/10 (Thu) 09:12:01
国語的解釈の話とおっしゃる意味が分かりませんが、問題文は明確ですよ。
安心してください。
私の回答はあくまで問題文に対してです。
問題文から乖離したシチュエーションとやらについては、私は読む気力がありませんのでご勘弁ください。φさんが回答してくださるかもしれません。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/10 (Thu) 23:51:52
片方の性別が確定しているので、この問題は単に一人の性別を問うだけの問題と同じという解釈でしょうか?
そのように推理して答えを導き出したのであれば、確率は間違いなく1/2になります。
解法の1つとして、否定されるものではありません。
上述の⑫として、次を追加したいと思います。
⑫ 片方の性別が特定されているので、この問題は一人の性別を問う問題と本質的には変わらないはずであると考えた上で「男」と回答した。
⇒ 確率1/2
Re: 2人の子供問題 - φ
2022/11/13 (Sun) 01:46:36
「片方の」と言った時点で、言葉の標準的使い方からして、一人を特定していることになりますね。よって正解は1/2でしょう。
興味深いのは、特定無しで「少なくとも一人は女子」あるいは「女子がいる」と言った場合です。
「女子」という発声をあらかじめ決めずに(「男子」という発声の可能性もある状態で)、自由に発言した場合は、
「二子の中に女子がいる」という発言に条件づけた〈二子とも女子である確率〉は、1/2。
「女子」という発声を決めておいて(「男子」と発声しないと決めておいて)、「女子がいる」と発言できる家族に出会った場合に限りこの問いを出した場合は、
「二子の中に女子がいる」という発言に条件づけた〈二子とも女子である確率〉は、1/3。
換言すれば、
◎ 家族に合わせて問いを出した場合は、1/2。
◎ 問いに合わせて家族を調達した場合は、1/3。
さらに換言すれば、
選択の母集団がただ一つの家族だった場合、
◎現実に基づく経験的事実の報告の場合は(親自身が我が子について言う場合のように)、1/2。
◎規約的事実の提示の場合は(フィクションとして作られた問いのように)、1/3。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/13 (Sun) 06:57:34
やはり、私の日本語力の問題なのでしょうか。
誤解があるのであれば、問題文を以下に訂正いたします。
「Aさんの子供(2人)のうち少なくとも一人が女であるとき、もう一方の性別は?」
でも、正直何が違うのかは良く分かっていません。
「片方の」と言っても、第1子、第2子のどちらであるかに言及しなければ、「少なくとも一人が」と同じ意味になるような気がしますが・・・。
とはいえ、文法力には自信が無いので訂正いたします。
Re: 2人の子供問題 - catman
2022/11/13 (Sun) 10:13:46
せっかく明確だった問題文をかえって曖昧にしてしまったように思います。
「Aさんの子供(2人)のうち少なくとも一人が女であるとき、もう一方の性別は?」
これを
「Aさんの子供(2人)のうち少なくとも一人が女であるとき、子供が二人とも女である確率は?」
の意味に解釈すると確率は1/3です。
一方、「もう一方の」と書いてあるので女の子一人を特定しているとも読めます。
第1子 第2子
女の子A 女の子B
女の子C 男の子
男の子 女の子D
より
女の子A のもう一方は女の子
女の子B のもう一方は女の子
女の子C のもう一方は男の子
女の子D のもう一方は男の子
なのでもう一方の性別が女の子か男の子かの確率はともに1/2
とすることもできます。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/13 (Sun) 11:45:07
① 家族に合わせて問いを出した場合は、1/2。
② 問いに合わせて家族を調達した場合は、1/3。
これらについては、問題の出題方法について、出題者側と回答者側で共通認識があることが前提になると思います。
出題者側が①と②のどちらの方法で出題したとしても、回答者側がそれを認識していないのであれば、情報を活用することができません。
(モンティホール問題も、「モンティが必ずハズレのドアを開ける」というルールをプレイヤーが認識していることが前提になっているはずです。)
共通認識があるという前提で、①と②を見た場合、②の方は「女・女」、「男・女」、「女・男」の存在比率に連動するという理由で1/3と推測できることは何となくわかりました。
ただ、①の理由が全く分からないので、もう少し詳細の解説が欲しいです。
「男・女」と「女・男」の区別がなくなって、「女・女」、「男・女」の2通りになるという解釈なのでしょうか・・・?
それと、
◎現実に基づく経験的事実の報告の場合は(親自身が我が子について言う場合のように)、1/2。
⇒この確率は「1」か「0」だと思います。
出題者側の視点での確率と、回答者側の視点での確率を混同していないでしょうか?
◎規約的事実の提示の場合は(フィクションとして作られた問いのように)、1/3。
⇒これは良く分からなかったので、もう少し解説が欲しいです。
Re: 2人の子供問題 - 遅読猫 URL
2022/11/13 (Sun) 14:50:49
>興味深いのは、特定無しで「少なくとも一人は女子」あるいは「女子がいる」と言った場合です。
>
> 「女子」という発声をあらかじめ決めずに(「男子」という発声の可能性もある状態で)、自由に発言した場合は、
> 「二子の中に女子がいる」という発言に条件づけた〈二子とも女子である確率〉は、1/2。
> 「女子」という発声を決めておいて(「男子」と発声しないと決めておいて)、「女子がいる」と発言できる家族に出会った場合に限りこの問いを出した場合は、
> 「二子の中に女子がいる」という発言に条件づけた〈二子とも女子である確率〉は、1/3。
>
> 換言すれば、
> ◎ 家族に合わせて問いを出した場合は、1/2。
> ◎ 問いに合わせて家族を調達した場合は、1/3。
どの段階で「『二子の中に女子がいる』と発言する」と”決めた”にせよ、その「情報」が解答者に”与えられない”のであれば
「Aさんの子供(2人)のうち少なくとも一人が女であるとき、子供が二人とも女である確率は?」
の答は 1/2 です。
そして、
>「Aさんの子供(2人)のうち少なくとも一人が女であるとき、もう一方の性別は?」
>これを
>「Aさんの子供(2人)のうち少なくとも一人が女であるとき、子供が二人とも女である確率は?」
>の意味に解釈すると確率は1/3です。
「設問者が『Aさんの子供』が「少なくとも一人が女である』という情報を解答者に与える」尤度は
女女:女男:男女:男男 = 1 : 1/2 : 1/2 : 0
よって、
「もう一方の性別が女である確率は?」
「二人とも女である確率は?」
どちらも 1/2 です。
Re: 2人の子供問題 - catman
2022/11/14 (Mon) 05:35:30
遅読猫さんへ
>>「Aさんの子供(2人)のうち少なくとも一人が女であるとき、もう一方の性別は?」
>>これを
>>「Aさんの子供(2人)のうち少なくとも一人が女であるとき、子供が二人とも女である確率は?」
>>の意味に解釈すると確率は1/3です。
>「設問者が『Aさんの子供』が「少なくとも一人が女である』という情報を解答者に与える」尤度は
> 女女:女男:男女:男男 = 1 : 1/2 : 1/2 : 0
そうでしょうか。
例えばAさん自身が自発的に「少なくとも一人は女だよ」とでも言ったのなら尤度は
女女:女男:男女:男男 = 1 : 1/2 : 1/2 : 0
であって、求める確率は1/2でよいと思います。
しかし、そのような限定条件がなく、単に「少なくとも一人は女である」という情報だけが客観的事実として提示されているのであれば尤度は
女女:女男:男女:男男 = 1 : 1 : 1 : 0
とするのが自然であり求める確率は1/3ではないでしょうか。
Re: 2人の子供問題 - 遅読猫 URL
2022/11/14 (Mon) 11:55:53
>そうでしょうか。
>例えばAさん自身が自発的に「少なくとも一人は女だよ」とでも言ったのなら尤度は
> 女女:女男:男女:男男 = 1 : 1/2 : 1/2 : 0
>であって、求める確率は1/2でよいと思います。
>
>しかし、そのような限定条件がなく、単に「少なくとも一人は女である」という情報だけが客観的事実として提示されているのであれば尤度は
>
女女:女男:男女:男男 = 1 : 1 : 1 : 0
>
>とするのが自然であり求める確率は1/3ではないでしょうか。
「客観的事実」を「提示」するのは「設問者」であり、
「設問者」がAさんであれ、Aさん以外の人物であれ、コンピュータープログラムであれ、
「設問者」は設問にあたり、『少なくとも一人が女/男である』のどちらかの選択を”必ず”行わなければなりません。
よって、
「”設問者”が『Aさんの子供』が『少なくとも一人が女である』という情報を解答者に与える」尤度は
女女:女男:男女:男男 = 1 : 1/2 : 1/2 : 0
です。
2022/11/16 (Wed) 02:23:53
① 家族に合わせて問いを出した場合は、1/2
② 問いに合わせて家族を調達した場合は、1/3
初投稿者さんが上記の意味がわかりにくいとのことなので、言葉を変えて述べてみます。
◎二子家族が決まっていて、その家族構成を知っている人が「少なくとも一人は女子。二人とも女子である確率は?」と問うた場合、家族構成を知らない人にとって、正解は1/2
(発問者が物語世界内のキャラクターであるような出題法の場合、このバージョンとなります)
◎質問が「少なくとも一人は女子。二人とも女子である確率は?」と決められていて、その問いに適合する家族が後から調達された場合、その家族構成を知らない人にとって、正解は1/3
(普通の数学問題は、発問が超越視点で、物語外部から語るので、このバージョンです)
特定2子家族について当該質問がなされた場合は、正解1/2
当該質問が独立に立てられて、不特定2子家族について質問がなされた場合は、正解1/3
上記の区別は大まかなもので、もう少し細かく区別した議論として(「内在視点」と「超越視点」、「記述」と「創造」など)以下の論文を書いたことがあります。
https://doi.org/10.15083/00016639
確率に関する論文ではありますが、『物語的理想化の諸相』というタイトルからわかるとおり、「日本語力」の考察にも関係しています。
また、類似の小論考を『現代思想』のムックにも書いたことがあります。
https://onl.tw/9zpsJa3
正解1/2と1/3に分かれる理由については、上記2つ、とくに前者をご参照いただけると幸いです。
Re: 2人の子供問題 - oktv
2022/11/17 (Thu) 21:30:54
みなさん、こんばんは。
φさんへ。
先日は母親の名前の件で回答ありがとうございました。大ボケな質問ですみませんでした。
> ・表に男の子、裏に女の子が書かれた2枚のコインを投げたら「女の子」が見えた
> という場合、2枚とも「女の子」である確率は1/3ではなく1/2ですね。
この件で、
『表に男の子、裏に女の子が書かれた2枚のコインを投げたとき、「女の子」が見えたならば』
という表現であれば、1/3 でよろしいでしょうか?
Re: 2人の子供問題 - φ
2022/11/18 (Fri) 01:17:05
oktvさん
表現の違いがわかりません。同じことですね。正解は1/2です。
コインを見た友人が自発的に「少なくとも1枚は女子です」と告げた場合も、二枚とも女子の確率は1/2です。
正解が1/3となるのは、「女子は出てますか」「出てます」と告げられた場合、あるいは
「少なくとも1枚は女子である。2枚とも女子である確率は?」という問いを立てておいて、前件に合うコインの出があった時にその問いを実際に問う、といった場合 です。
すでに示したように、丁寧にベイズ式を立ててみれば簡単にわかると思います。
繰り返しになりますが、
コイン投げの結果が先で、それを受けて「女子が出ている」とわかった場合、二枚とも女子は1/2
「女子が出ている」という条件が先で、それにコイン投げ結果を合わせる場合、二枚とも女子は1/3
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/18 (Fri) 22:46:37
>コイン投げの結果が先で、それを受けて「女子が出ている」とわかった場合、二枚とも女子は1/2
⇒これも答えは1/2のときと1/3のときがあると思います。
何度も繰り返しになって恐縮ですが、「回答者に情報が与えられることによって確率が変わる」のではなく、「回答者がどのように情報を活用するのかによって確率が変わる」と考えるべきだと思います。
改めて、次のシチュエーションを考えてみます。
★『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを投げたときに、1枚のコインが見えて「女」と分かったとき、2枚とも「女」である確率は?』
このシチュエーションでも、主に次の①②の考え方が可能です。
① 回答者が「見えたコイン」と「見えていないコイン」を識別して考えた場合。
見えた方のコインは「女」と確定しているため、条件を満たす事象は次のA・Bの2通りしかない。
A 見えたコイン:女、見えていないコイン:女
B 見えたコイン:女、見えていないコイン:男
つまり、2枚とも「女」である確率は1/2
② 回答者が、「女・女」、「男・女」の組合せの起こりやすさから確率を推定した場合。
少なくとも1枚が女となる組合せは「女・女」、「男・女」、「女・男」の3通りなので、2枚とも女となる事象よりも、男と女が1枚ずつになる事象の方が(事実として)起こりやすい。
回答者がこのように考えた場合、もう1枚が「女」である可能性は1/3と推定できる。
(見えたコインが「女」なら、もう1枚は「男」と答えた方が当たる可能性が高いし、逆に見えたコインが「男」なら、もう1枚は「女」と答えた方が当たる可能性が高い)
①と②はどちらも正しいと思います。
同じ情報が与えられたとしても、結局確率を決めるのは、「回答者自身がどのように考えたか」だということです。
(正解は1つしかないと思って、白黒付けたくなる気持ちも分からなくはないですが、本当はどの考え方も大抵は合っているのではないでしょうか(論理が破綻していない限り)。)
2022/11/20 (Sun) 00:05:11
初投稿者さんの➁は間違っていますね。
★『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを投げたときに、1枚のコインが見えて「女」と分かったとき、2枚とも「女」である確率は?』
正解は一つだけで、1/2です。
少なくとも1枚が女となる組合せは「女・女」、「男・女」、「女・男」の3通りですが、
「女が見えた」というデータに条件づけると、その3通りそれぞれの条件付確率は同等ではありません。
ていねいにベイズ式を立ててください。
「女・女」、「男・女」、「女・男」はそれぞれ確率1/2、1/4、1/4となることがわかります。
計算例
P(男、女1枚ずつ|女が見えた)=P(女が見えた|男、女1枚ずつ)P(男、女1枚ずつ)/P(女が見えた)=1/2*1/2/1/2=1/2
P(女2枚|女が見えた)=P(女が見えた|女2枚)P(女2枚)/P(女が見えた)=1*1/4/1/2=1/2
★の問題文で、正解が1/3になることは絶対にありません。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/20 (Sun) 09:27:33
一口に「女が見えた」と言っても、見え方には色々あると思います。
キャッチに失敗して落としたコインが見えたのか、手の隙間から見えたのか、あるいは故意に見たのか・・・。
「女が見える」の事象の起こり方がルール化されていなくて、ランダムに起こると考えれば、ベイズ式で確率を更新しない(事前確率のまま)という考え方も可能かと思ったのですが・・・。
Re: 2人の子供問題 - φ
2022/11/20 (Sun) 12:08:47
どのような見え方をしたにせよ、「女子」という条件をあらかじめ定めずに女子が見えたという場合は、二枚とも女子の確率は1/2です。
「女子」という条件が始めに定められている場合、たとえば「一枚でも女子が出ていたら点灯するセンサー」が点灯したというような場合は、1/3です。
「少なくとも1枚は女子である」と、不特定の記述をした場合はこれに該当し1/3ですが、
「少なくとも1枚は男子である」でなく「女子である」と発言するものとあらかじめ決まっていなかった場合(コインを見てから自発的に「女子」という言い方を選んだ場合)は、1/2です。
計算はこうなります。
(前提として、「少なくとも1枚●が見える」と自由に発言する確率をaとし、「●」は男女同確率(a/2)と仮定します)
P(女2枚|女が少なくとも1枚見えると自由発言)=P(女が少なくとも1枚見えると自由発言|女2枚)P(女2枚)/P(女が少なくとも1枚見えると自由発言)=a*1/4/a/2=1/2
対して、「男が見える」とは絶対言わないと決めている場合「●」は男ゼロ、女1なので
P(女2枚|女が少なくとも1枚見えると発言)=P(女が少なくとも1枚見えると発言|女2枚)P(女2枚)/P(女が少なくとも1枚見えると発言)=a*1/4/3a/4=1/3
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/20 (Sun) 12:23:15
この問題に答える人が、「女が見えた」本人であるなら、1/2に限定されるかもしれないですね。
本人の中では、見え方が特定されているためです。
(状況によっては必ずしも1/2でない場合もありますが、少なくとも事前確率は更新されるはずです。)
ただ、問題に答える人が第三者の場合、「女が見えた」という情報だけでは、どのような見え方をしたのか不明のため、ベイズ式で確率を更新しないという考え方が成立するようにも思うのですが・・・・。
Re: 2人の子供問題 - φ
2022/11/20 (Sun) 14:44:34
もとの★の文面
『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを投げたときに、1枚のコインが見えて「女」と分かったとき、2枚とも「女」である確率は?』が与えられた時、
第三者が答える場合も正解は紛れなく1/2であり、その他ではありえません。
2022/11/21 (Mon) 03:22:08
ちなみに、『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを投げて、「女」が出ているような場合、2枚とも「女」である確率は?』
という問いで、それ以上の情報が与えられない場合は、正解1/3とすべきでしょうね。
いかにも不特定のコインについて問うているので。
すなわち、「男、男」でないすべてのペアからランダムに取った一例が「女、女」の確率は? という意味に取れるので。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/21 (Mon) 07:40:20
★の文面
・「女が見えた」本人の場合、どちらのコインが女なのか特定されているので、1/2。
・第三者の場合、どちらのコインが女なのか、どのような見え方をしたのかという情報が一切ないので、1/3。
で良くないでしょうか?
「特定されました」と言われたとしても、「女が見えた」本人の中で勝手に特定されているだけで、出題された第三者の中では特定されていないという解釈です。
2022/11/21 (Mon) 21:35:13
特定されたか不特定かは問題の本質に関係ありません。
繰り返しになりますが、ベイズ式を立てて各確率を代入して計算してください。
コインを投げた本人が「女子が出ている」と報告
それを聞いた第三者(コインを見ていない)による正しい確率推論は以下の通り
P(「(性別)が出ている」と報告がなされる)=a
P(「女子が出ている」と報告)=P(「男子が出ている」と報告)=a/2
P(2枚とも女子|「女子が出ている」と報告)=P(「女子が出ている」と報告|2枚とも女子)*P(2枚とも女子)/P(「女子が出ている」と報告)=(a)(1/4)/(a/2)=1/2
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/21 (Mon) 23:55:16
色々迷走しましたが、分かりました。
★の文面は「どちらのコインが女なのか」は不特定であっても、「分かったコインは1枚だけ」という情報は提示されていると考える必要がありました。
つまり、以下の考え方なら、たぶん合っているはずです(合っていると信じたい・・・)。
① 回答者がコインを見た本人の場合
どちらのコインが「女」であるか特定されているため、条件を満たす事象は次のA・Bの2通りしかない。(見えた方のコインを「コイン1」と識別)
A コイン1 女(見えた)、コイン2 女(見えていない)
B コイン1 女(見えた)、コイン2 男(見えていない)
ここで、
コイン1(女)が見える確率:α
コイン2(女)が見える確率:β
コイン2(男)が見える確率:δ
とすると、
A=1/4α(1-β)
B=1/4α(1-δ)
P(2枚とも女子|女子が見えた)
={1/4α(1-β)}/{1/4α(1-β)+1/4α(1-δ)}
=(1-β)/(2-β-δ)
コイン投げの場合であれば、見える確率に差が出ることは想定しにくいので、α=β=δとみなして、
P(2枚とも女子|女子が見えた)≒1/2
② 回答者が第三者(コインを見た本人ではない)の場合
条件を満たす事象は次の4通り。
A コイン1 女(見えた)、 コイン2 女(見えていない)
B コイン1 女(見えていない)、 コイン2 女(見えた)
C コイン1 女(見えた)、 コイン2 男(見えていない)
D コイン1 男(見えていない)、 コイン2 女(見えた)
ここで、
コイン1(女)が見える確率:α
コイン2(女)が見える確率:β
コイン1(男)が見える確率:γ
コイン2(男)が見える確率:δ
とすると、
A=1/4α(1-β)
B=1/4β(1-α)
C=1/4α(1-δ)
D=1/4β(1-γ)
P(2枚とも女子|女子が見えたと報告)
={1/4α(1-β)+1/4β(1-α)}/{1/4α(1-β)+1/4β(1-α)+1/4α(1-δ)+1/4β(1-γ)}
=(α+β-2αβ)/(2α+2β-2αβ-αδ-βγ)
コイン投げの場合であれば、見える確率に差が出ることは想定しにくいので、α=β=γ=δとみなして、
P(2枚とも女子|女子が見えたと報告)≒1/2
Re: 2人の子供問題 - φ
2022/11/22 (Tue) 20:44:38
初投稿者さんの定式化は、「一枚だけが見えた」場合に限定している点で、不適当ではないでしょうか。
単に「女子が見えた」と報告された場合、一枚だけ見えたのか、二枚とも見えたうえで「女子」という言葉が出たのか、どちらなのか不明です。その不明状態のまま(すべての場合を包括する形で)計算しなくてはなりません。よって、やはり律儀にベイズ式を書いて確率を求めるべきでしょう。
汎用的なベイズ式に従えば、条件変更にも即応できます。たとえば、「女子出てますか」の問いが先行したうえで「出てます」報告ありの場合に二枚とも女子の確率1/3、という正解もスムーズに(代入する値を入れ替えるだけで)導けます。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/23 (Wed) 00:06:02
すみません。
★の文面は1/2にしかならないとのご指摘を受けて、私も納得した上で1/2と訂正したつもりでしたが、ここに来て1/3と言われる意味が良く分かりません。
二枚とも見えたうえで「女子」という言葉がでた可能性があるのであれば1/3です。それは分かっています。私もそう思って最初は1/3と主張しておりました。
でも、ご指摘を受けて、★の文面は「分かったコインは1枚だけ」と確定した表現になっていると納得した上で、1/2と訂正させていただいた次第です。
2022/11/23 (Wed) 04:57:42
「二枚とも見えたうえで「女子」という言葉がでた可能性があるのであれば1/3」
ではないのです。
1枚見ようが2枚見ようが、コインを特定しようがしまいが、
自発的に「女子」という言葉が出たのであれば1/2、
「女子は出たか」「イエス」ということなら1/3
ということです。
換言すれば、
「女子」という条件が発見の産物なら1/2、選択の産物なら1/3
計算式をよく見ればわかるのではないでしょうか。
何遍も同じことを書いていますがもう一度。
1枚見たか2枚見たかに関係なく、
● 「女子が見える」と報告 それを聞いた第三者の正しい推論
P(2枚とも女子|「女子が見える」と報告)=P(「女子が見える」と報告|2枚とも女子)*P(2枚とも女子)/P(「女子が見える」と報告)=(a)(1/4)/(a/2)=1/2
● 「女子は見える?」と質問、「見える」と応答 それを聞いた第三者の正しい推論
P(2枚とも女子|「女子が見える」と応答)=P(「女子が見える」と応答|2枚とも女子)*P(2枚とも女子)/P(「女子が見える」と応答)=(b)(1/4)/(3b/4)=1/3
ただし、
a=性別を自発的に報告する確率
b=女子についての質問・応答がなされる確率
そろそろご納得いただけると幸いです。単にベイズ式に当てはめているだけの、基礎演習なので・・・
ベイズ式に代入される分母の数値が異なっていることに御注意ください。この相違は、1枚見たか2枚見たかに左右されません。
(参考・再度掲示)
https://doi.org/10.15083/00016639
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3013
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/23 (Wed) 12:53:47
★『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを投げたときに、1枚のコインが見えて「女」と分かったとき、2枚とも「女」である確率は?』
この問題文の場合、「1枚のコインが見えて「女」と分かった」と書かれています。
選択の産物だとしても、
「女子は出たか?」「イエス」「見たコインは1枚だけか?」「イエス」のように、1枚であるという情報を掴んだことになるので、
P=(α+β-2αβ)/(2α+2β-2αβ-αδ-βγ)
≒1/2ではないでしょうか。
一方、▲『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを投げたときに、コインが見えて「女」と分かったとき、2枚とも「女」である確率は?』の場合。
1枚であるという情報が無いので、可能性としては、第三者の立場では次の7通りが考えられます。(選択の産物:「女子は見えたか?」「イエス」の観点です)
A コイン1 女(見えた)、 コイン2 女(見えていない)
B コイン1 女(見えていない)、コイン2 女(見えた)
C コイン1 女(見えた)、 コイン2 男(見えていない)
D コイン1 男(見えていない)、コイン2 女(見えた)
E コイン1 女(見えた)、 コイン2 女(見えた)
F コイン1 女(見えた)、 コイン2 男(見えた)
G コイン1 男(見えた)、 コイン2 女(見えた)
コインが見える確率=αなら、
A=1/4α(1-α)
B=1/4α(1-α)
C=1/4α(1-α)
D=1/4α(1-α)
E=1/4α^2
F=1/4α^2
G=1/4α^2
P=(A+B+E)/(A+B+C+D+E+F+G)
=(2-α)/(4-α)
1/2でも1/3でもなく、コインが見える確率に影響されるようですね。
一方、発見の産物(自発的に女が見えたと報告)の観点なら、条件を満たす組合せは以下の9通りでしょうか??
A コイン1 女(見えた&報告)、 コイン2 女(見えていない)
B コイン1 女(見えていない)、 コイン2 女(見えた&報告)
C コイン1 女(見えた&報告)、コイン2 男(見えていない)
D コイン1 男(見えていない)、 コイン2 女(見えた&報告)
E コイン1 女(見えた&報告)、コイン2 女(見えた)
E' コイン1 女(見えた)、 コイン2 女(見えた&報告)
E”コイン1 女(見えた&報告)、コイン2 女(見えた&報告)
F コイン1 女(見えた&報告)、コイン2 男(見えた)
G コイン1 男(見えた)、 コイン2 女(見えた&報告)
ただ、E、E'、E”において、コイン1の結果を報告したのか、コイン2を報告したかの区別はないはずなので、E、E'、E”は重複カウントと考えた方が良いでしょう。
よって、以下の7通りと考えた方が良さそうです。
A コイン1 女(見えた)、 コイン2 女(見えていない)、(女を報告)
B コイン1 女(見えていない)、コイン2 女(見えた) 、(女を報告)
C コイン1 女(見えた)、 コイン2 男(見えていない)、(女を報告)
D コイン1 男(見えていない)、コイン2 女(見えた) 、(女を報告)
E コイン1 女(見えた)、 コイン2 女(見えた) 、(女を報告)
F コイン1 女(見えた)、 コイン2 男(見えた) 、(女を報告)
G コイン1 男(見えた)、 コイン2 女(見えた) 、(女を報告)
コインが見える確率=α、自発的に女が見えたと報告する確率=βとすると、
A=1/4α(1-α)β
B=1/4α(1-α)β
C=1/4α(1-α)β
D=1/4α(1-α)β
E=1/4α^2・β
F=1/4α^2・β
G=1/4α^2・β
P=(A+B+E)/(A+B+C+D+E+F+G)
=(2-α)/(4-α)
この場合、「選択の産物」でも「発見の産物」でも同じ結果になりそうです。
Re: 2人の子供問題 - φ
2022/11/23 (Wed) 15:32:48
申し訳ありません、混乱した書き方をしていました!
大筋で、今回の初投稿者さんの考え方は正しいと思います。
私が前回に否定したのは、
「二枚とも見えたうえで「女子」という言葉がでた可能性があるのであれば1/3」
という部分だけでした。
正しくは、
●2枚とも見たうえで、
報告者が自発的に「女子見える」と言ったのであれば、二枚とも女子は1/2
既定の「女子見えるか」の問いに報告者が「見える」と言ったのであれば、二枚とも女子は1/3
●1枚しか見ないとわかっている状況では、
報告者が自発的に「女子見える」と言ったのであれば、二枚とも女子は1/2
既定の「女子見えるか」の問いに報告者が「見える」と答えたのであれば、二枚とも女子はやはり1/2
(ベイズ式の分母がb/2なので)
問題は見る対象が1枚限定か二枚ともかがわからない場合で、それが今回の初投稿者さんの計算ということでしょう。
既定の「女子見えるか」の問いに報告者が「見える」と答えた、
という記述で私が前回念頭に置いていた状況は、
報告者はまず1枚見て、それが女子だったら「女子見える」と答える
男子だった場合に限りもう1枚も見て、それが女子だったら「女子見える」と答える
というものでした。(それが文面の自然な理解だと思いますが・・・)
その状況を「1枚見たか2枚見たかに関係なく、」と書いたのですが、正確な表現ではありませんでした。お詫びいたします。
1枚しか見ない、という設定がもともとの★ですね。
「女子」という言葉が自発的(発見)だろうが「女子見えるか」「見える」(選択)だろうが、二枚とも女子の確率は1/2ですね。それがもともとの★でした。
対して、「女子見えるか」「見える」の場合だけ、女子が見えるまで見る、という設定なら、
たとえ結果的に1枚だけ見てそう答えたのであっても、「もし男子だったらもう1枚を見たはず」という背景に支えられているため、「1枚だけ見たのか2枚とも見たのかに関係なく」二枚とも女子の確率は1/3、というのが前回私が述べた意味でした。
「1枚しか見ない」と限定されている場合は(そして回答者がそれを知っている場合は)、それで「女子見える」なら、2枚とも女子は1/2です。
では、「1枚限定で見る」「女子が見えるまで見る」そのどちらかわからない場合は?
言葉の自然な理解は後者なので1/3としたのが前回の私ですが、
「1枚限定で見て質問に答えると決めてある」可能性も考えるとすれば、初投稿者さんの計算(と事実上同じ計算)が発動されることになりますね。
初投稿者さんの計算は、パッと見た時に視界に1枚入るか2枚入るかが偶然任せ、という設定のようですが、そのような自然任せだと、「女子が見えるまで見る」という言語理解に流されてしまうような気もします。
その点では、
未知の特定の確率で「1枚限定で見る」「女子が見えるまで見る(実質、「2枚とも見る」と同じ)」を決める、という設定で式を立てた方が厳密かもしれませんが・・・
どうせ等値になるから初投稿者さんの計算でよいのか?
両極端の値を代入したときそれぞれ1/2と1/3が得られる式が望ましいと思われますが、
さてどうでしょうね・・・
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/23 (Wed) 20:08:38
【2枚とも同時に見る場合】
① 選択の産物の観点
条件を満たす事象は次の3通り
E コイン1 女(見えた)、コイン2 女(見えた)
F コイン1 女(見えた)、コイン2 男(見えた)
G コイン1 男(見えた)、コイン2 女(見えた)
コインが見える確率=αなら(必ず見るならα=1)、
E=1/4α^2
F=1/4α^2
G=1/4α^2
P=E/(E+F+G)=1/3
② 発見の産物の観点
条件を満たす事象は次の3通り
E コイン1 女(見えた)、コイン2 女(見えた)、(女を報告)
F コイン1 女(見えた)、コイン2 男(見えた)、(女を報告)
G コイン1 男(見えた)、コイン2 女(見えた)、(女を報告)
コインが見える確率=α(必ず見るならα=1)、自発的に女が見えたと報告する確率=βとすると、
E=1/4α^2・β
F=1/4α^2・β
G=1/4α^2・β
P=E/(E+F+G)=1/3
なので、2枚とも同時に見る場合、「選択の産物」でも「発見の産物」でも1/3ですよね。
【パッと見た時に視界に1枚入るか2枚入るかが偶然任せの場合】
私が前回書いたイメージは、「コインを落として見えてしまった」のような、不慮の事故によって見えたような想定でした。
自発的にコインを見るような想定の場合、条件を満たす事象は下記の7通りなのですが、2枚のコインを見たにも関わらず1枚しか見えないという事象は稀なので、
A=B=C=D≒0と近似しても差し支えないのではないでしょうか。
A コイン1 女(見えた)、 コイン2 女(見えていない)
B コイン1 女(見えていない)、コイン2 女(見えた)
C コイン1 女(見えた)、 コイン2 男(見えていない)
D コイン1 男(見えていない)、コイン2 女(見えた)
E コイン1 女(見えた)、 コイン2 女(見えた)
F コイン1 女(見えた)、 コイン2 男(見えた)
G コイン1 男(見えた)、 コイン2 女(見えた)
そのように考えれば、【2枚とも同時に見る場合】と全く同じなので、P≒1/3になるかと思います。
(「選択の産物」でも「発見の産物」でも同じでしょう。)
【1枚見てそれが女だったらそれ以上見ない、男だったらもう一枚見るの場合】
① 選択の産物の観点
条件を満たす事象は次の3通り
A 1枚目 女(見る)、2枚目 女(見みない)
B 1枚目 女(見る)、2枚目 男(見みない)
C 1枚目 男(見る)、2枚目 女(見る)
ここで、
1枚目のコインを見る確率=1
1枚目のコインを見て女だった時に、2枚目を見ない確率=1
1枚目のコインを見て男だった時に、2枚目を見る確率=1
より、
A=1/4、B=1/4、C=1/4
よって、P=A/(A+B+C)=1/3
② 発見の産物の観点
条件を満たす事象は次の3通り
A 1枚目 女(見る&報告)、2枚目 女(見みない)
B 1枚目 女(見る&報告)、2枚目 男(見みない)
C 1枚目 男(見る)、2枚目 女(見る&報告)
ここで、
1枚目のコインを見る確率=1
1枚目のコインを見て女だった時に、2枚目を見ない確率=1
1枚目のコインを見て男だった時に、2枚目を見る確率=1
自発的に女が見えたと報告する確率=β
とすると、
A=1/4β、B=1/4β、C=1/4β
よって、P=A/(A+B+C)=1/3
これでも、「選択の産物」、「発見の産物」に関係なく1/3ですよね。
【コインを順番に確認し、任意の判断で自発的に性別を報告する場合(ただし報告は1回のみとする)】
これは「発見の産物の観点」のみです。
条件を満たす事象は次の4通り
A 1枚目 女(報告)、2枚目 女(報告しない)
B 1枚目 女(報告しない)、2枚目 女(報告)
C 1枚目 男(報告しない)、2枚目 女(報告)
D 1枚目 女(報告)、2枚目 男(報告しない)
ここで、性別を報告する確率=αとすると
A=1/4α×1
B=1/4α(1-α)
C=1/4α(1-α)
D=1/4α×1
よって、P=(A+B)/(A+B+C+D)=1/2
この場合は1/2と言えそうです。
【コインを順番に確認し、任意の判断で自発的に性別を報告する場合(報告は1回とは限らないが、結果的に1回だけ報告されたとき)】
これは「発見の産物の観点」のみです。
条件を満たす事象は次の4通り
A 1枚目 女(報告)、2枚目 女(報告しない)
B 1枚目 女(報告しない)、2枚目 女(報告)
C 1枚目 男(報告しない)、2枚目 女(報告)
D 1枚目 女(報告)、2枚目 男(報告しない)
ここで、性別を報告する確率=αとすると
A=1/4α(1-α)
B=1/4α(1-α)
C=1/4α(1-α)
D=1/4α(1-α)
よって、P=(A+B)/(A+B+C+D)=1/2
この場合でも1/2と言えそうです。
【】で記載したパターンのどれであるか分からない場合は???
おそらく分からないと解は出ないのでしょうね・・・。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/23 (Wed) 21:49:47
【1枚見てそれが女だったらそれ以上見ない、男だったらもう一枚見るの場合】の②は間違いですので、訂正します。
【1枚見てそれが女だったらそれ以上見ない、男だったらもう一枚見るの場合】
② 発見の産物の観点(報告は1回のみとする)
条件を満たす事象は次の3通り
A 1枚目 女(見る&報告)、2枚目 女(見みない)
B 1枚目 女(見る&報告)、2枚目 男(見みない)
C 1枚目 男(見る&報告しない)、2枚目 女(見る&報告)
ここで、
1枚目のコインを見る確率=1
1枚目のコインを見て女だった時に、2枚目を見ない確率=1
1枚目のコインを見て男だった時に、2枚目を見る確率=1
自発的に性別を報告する確率=β
とすると、
A=1/4β、B=1/4β、C=1/4β(1-β)
よって、P=A/(A+B+C)=1/(3-β)
この場合、自発的に性別を報告する確率に影響されて確率が変わることになりますね。
Re: 2人の子供問題 - oktv
2022/11/24 (Thu) 21:14:17
こんばんは。
φさんへ。
> 正解が1/3となるのは、「女子は出てますか」「出てます」と告げられた場合、あるいは
> 「少なくとも1枚は女子である。2枚とも女子である確率は?」という問いを立てておいて、前件に合うコインの出があった時にその問いを実際に問う、といった場合 です。
> すでに示したように、丁寧にベイズ式を立ててみれば簡単にわかると思います。
そこは理解しているつもりです。
ただ、
> 繰り返しになりますが、
> コイン投げの結果が先で、それを受けて「女子が出ている」とわかった場合、二枚とも女子は1/2
結果を受けて、「女子が出ている」という設定の出題をした場合。
などではないでしょうか?
> 「女子が出ている」という条件が先で、それにコイン投げ結果を合わせる場合、二枚とも女子は1/3
『表に男の子、裏に女の子が書かれた2枚のコインを投げたとき、「女の子」が見えたならば』
は、コイン投げより前に(特定のコイン投げの結果に影響されず)「女の子」を設定していることを私は表現したつもりです。
投げた結果を受けて「女の子設定」にしたのではなく。
φさんの論文(「物語的理想化の諸相」)で二子の件ですが
「ちょうど二子を持つ任意の親が男子を持つとき、男子二子を持つ確率は?」という表現が 1/3 の例とされています。
私の書いた文章はそれと同じパターンのつもりでした。
『表に男の子、裏に女の子が書かれた2枚のコインを投げた任意の人物が、「女の子」を見たとき、二枚とも「女の子」である確率は?』
ならば合意いただけるでしょうか?
念のためですが、この件の『「女の子」が見えた』は、そもそものやりとりからして
一枚だけ見えた場合ではなく、二枚とも見えていて少なくとも一枚は女子という意味だと私は解釈して参入しています。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/25 (Fri) 08:17:49
【2枚とも同時に見る場合】の②も違いますね。
これも訂正しないといけません。
条件を満たす事象は次の3通り
E コイン1 女(見えた)、コイン2 女(見えた)、(女を報告)
F コイン1 女(見えた)、コイン2 男(見えた)、(女を報告)
G コイン1 男(見えた)、コイン2 女(見えた)、(女を報告)
ここまでは良いのですが、F、Gについては、男が報告される可能性がある上で女が報告されるのに対し、Eは女しか報告される余地がありません。
なので、両方女の時に自発的に女が見えたと報告する確率がβなら、片方だけ女の時に自発的に女が見えたと報告する確率は1/2βと考える必要がありそうです。
コインが見える確率=α(必ず見るならα=1)なら、
E=1/4α^2・β
F=1/4α^2・1/2β
G=1/4α^2・1/2β
P=E/(E+F+G)=1/2
そうすると、1枚見えるか2枚見えるか分からないパターン(発見の産物)の場合でも、
A コイン1 女(見えた)、 コイン2 女(見えていない)、(女を報告)
B コイン1 女(見えていない)、コイン2 女(見えた) 、(女を報告)
C コイン1 女(見えた)、 コイン2 男(見えていない)、(女を報告)
D コイン1 男(見えていない)、コイン2 女(見えた) 、(女を報告)
E コイン1 女(見えた)、 コイン2 女(見えた) 、(女を報告)
F コイン1 女(見えた)、 コイン2 男(見えた) 、(女を報告)
G コイン1 男(見えた)、 コイン2 女(見えた) 、(女を報告)
A=1/4α(1-α)β
B=1/4α(1-α)β
C=1/4α(1-α)β
D=1/4α(1-α)β
E=1/4α^2・β
F=1/4α^2・1/2β
G=1/4α^2・1/2β
P=(A+B+E)/(A+B+C+D+E+F+G)
=1/2
こうするのが正しいでしょうね。
選択の産物ならP=(2-α)/(4-α)
発見の産物ならP=1/2
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/26 (Sat) 11:35:34
oktv様
>『表に男の子、裏に女の子が書かれた2枚のコインを投げた任意の人物が、「女の子」を見たとき、二枚とも「女の子」である確率は?』
おそらくこれも「情報不足のため解が出ない」が答えでしょうね。
確率を計算するためには、次の4点について追加情報が必要になる気がします。
① 誰の立場における確率を求めるのか?
コインを投げた本人の視点での確率か?それとも「女子を見た」と報告された第三者の視点での確率か?
⇒ これは引っかけ問題でない限り「第三者」ですかね。
② コインを投げた人物が見たコインの枚数は?
(不明のまま計算する場合、1枚又は2枚のどちらかしか起こりえないのか、あるいは1枚、2枚のどちらもあり得るのか見極めるために、さらなる追加情報が必要になる。)
③ コインは1枚ずつ順番に見るのか、それとも同時に見るのか?
また、順番に見る場合、「女子を見た」と報告する機会はコインを見た都度に存在するのか、それとも両方見終わった後に報告することがルールとして定まっているのか?
④ 「女子を見た」という報告について、必ず女子の方が報告されることが確約されているのか、それとも男子が報告される可能性も存在する中で「女子を見た」と報告されたのか?
『①第三者、②2枚、③同時に見る、④必ず女子の方が報告される』なら1/3ですかね。
Re: 2人の子供問題 - oktv
2022/11/27 (Sun) 07:22:47
みなさん、おはようございます。
先日(11/24) の私の投稿の以下の文面を削除訂正いたします。
> この表現は違うのではないですか。
> コイン投げの結果が先で、それを受けて「女子が出ている(少なくとも一つは女子が出ている)」と「発言した」場合。あるいは、
今時間がないので、訂正後の文面や、1/2,1/3 の違いについての私の考えは後で(おそらく今晩)投稿させてください。
初投稿者様へ。
返信ありがとうございます。後で自分の考えをお返事しますので、よろしくお願いいたします。
Re: 2人の子供問題 - oktv
2022/11/27 (Sun) 20:49:42
初投稿者さまへ。
まず②の「見えた枚数」についてですが、文言だけでは特定しにくい表現だというのは同意します。
ただ、
もともと『「女の子」が見えた』設定は catmanさんが以下の文脈で提示されたものでした。
> 子供が二人とも女の子である確率は以下の通りです。
>
> A:特定なし→確率1/3
> ・スミス氏に女の子がいますかと聞くといるという。
> ・スミス氏の家を訪れたらひな人形が飾ってあった。
> ・表に男の子、裏に女の子と言う文字が書かれた2枚のコインを投げたら「女の子」が見えた
この後さらに、それと対比して 1/2 になる例として
> ちなみに2人とも女の子である確率が1/2になる例については
>例えば、各々、表に男、裏に女と書いてある2枚のコインを投げた。
>1枚のコインを見ると女と書かれている。よく見るとフロリダという名前も書いてある。
>もう1枚のコインは扉の陰に行き表か裏かわからない。
と書いておられます。以上により、二枚とも見えていて少なくとも一枚は「女の子」という設定を表現しておられ、 φさんも、それを前提に反論されていたと思います。
その反論の結果、
『・表に男の子、裏に女の子と言う文字が書かれた2枚のコインを投げたら「女の子」が見えた』
は、1/2 であるとcatmanさんは訂正されたのでした。
私はその『「女の子」が見えた』の部分(=「二枚とも見えていて少なくとも一枚は女の子」)はそのままで、答えが 1/3 になると思われる表現を提示したという展開です。
Re: 2人の子供問題 - oktv
2022/11/28 (Mon) 00:21:36
先日のφさんの返答があまりに意外だったので、私が何か誤解しているのかと、この板を最初から読み返してみましたが、φさんの説明の例えば以下
> 換言すれば、
> ◎ 家族に合わせて問いを出した場合は、1/2。
> ◎ 問いに合わせて家族を調達した場合は、1/3。
>
> さらに換言すれば、
> 選択の母集団がただ一つの家族だった場合、
> ◎現実に基づく経験的事実の報告の場合は(親自身が我が子について言う場合のように)、1/2。
> ◎規約的事実の提示の場合は(フィクションとして作られた問いのように)、1/3。
> ◎質問が「少なくとも一人は女子。二人とも女子である確率は?」と決められていて、その問いに適合する家族が後から調達された場合、その家族構成を知らない人にとって、正解は1/3
> (普通の数学問題は、発問が超越視点で、物語外部から語るので、このバージョンです)
> 特定2子家族について当該質問がなされた場合は、正解1/2
> 当該質問が独立に立てられて、不特定2子家族について質問がなされた場合は、正解1/3
私の理解と食い違うところはありません。
食い違いの理由は、各設問の表現を読解する際の感性の違いにあると理解しました。
例えば以下のような
> もとの★の文面
> 『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを投げたときに、1枚のコインが見えて「女」と分かったとき、2枚とも「女」である確率は?』が与えられた時、
> 第三者が答える場合も正解は紛れなく1/2であり、その他ではありえません。
> ちなみに、『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを投げて、「女」が出ているような場合、2枚とも「女」である確率は?』
> という問いで、それ以上の情報が与えられない場合は、正解1/3とすべきでしょうね。
> いかにも不特定のコインについて問うているので。
> すなわち、「男、男」でないすべてのペアからランダムに取った一例が「女、女」の確率は? という意味に取れるので。
Re: 2人の子供問題 - φ
2022/11/28 (Mon) 01:44:45
『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを投げて、少なくとも1枚「女」が出ているような場合、2枚とも「女」である確率は?』
といった、「無味乾燥な」数学の問題では、正解は1/3ですね。条件(前件)が先に与えられていて、それの条件を満たすコインペアをランダムに選んだ場合、選ばれたコインペアが二枚とも「女」である確率ですから。
ところが、数学の問題を変に「親しみやすく」しようとして、
『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを太郎が投げました。2枚を確認した太郎が「少なくとも1枚、女が出ているよ」と言いました。コインを見ていないあなたにとって、2枚とも「女」である確率は?』
のようにしてしまうと、正解が1/3でなく、1/2となってしまうわけです。
問題の書き方(超越視点か、内在視点か)には要注意ということです。
Re: 2人の子供問題 - 遅読猫 URL
2022/11/28 (Mon) 11:43:07
> 『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを投げて、少なくとも1枚「女」が出ているような場合、2枚とも「女」である確率は?』
> といった、「無味乾燥な」数学の問題では、正解は1/3ですね。
> 『表に男、裏に女と書かれた2枚のコインを太郎が投げました。2枚を確認した太郎が「少なくとも1枚、女が出ているよ」と言いました。コインを見ていないあなたにとって、2枚とも「女」である確率は?』
> のようにしてしまうと、正解が1/3でなく、1/2となってしまうわけです。
では
「太郎が2枚のコインを投げて、『少なくとも1枚裏が出た』とあなたに報告した場合、コインを見ていないあなたにとって、2枚とも「裏」である確率は?」
(「表に男、裏に女と書かれた」云々は冗長なだけなので省きます)
Re: 2人の子供問題 - oktv
2022/11/28 (Mon) 20:22:17
φさん。
私の場合、少々臨場的な書き方がされていても、超越的視点で事後調達での確率推定を求めていると読んでしまう傾向があるかもしれません。まさに、親しみやすいような書き方をしているだけだろうと解釈してしまうのかも。
実際、catmanさんの最初の文面でも、そのように読んでもいいのでは、と思っていたくらいでした(1/2だという反論とcatmanさんがそれを受け入れた理由もわかってはいつつ)
出題者の側としては、区別をじゅうぶん意識して書かないと、正解として想定したものと異なる答えを(も)正答と認めなければならないということが起きるおそれがありそうですね。
ありがとうございました。
Re: 2人の子供問題 - oktv
2022/11/28 (Mon) 20:57:42
初投稿者さん。
> >『表に男の子、裏に女の子が書かれた2枚のコインを投げた任意の人物が、「女の子」を見たとき、二枚とも「女の子」である確率は?』
> ④ 「女子を見た」という報告について、必ず女子の方が報告されることが確約されているのか、それとも男子が報告される可能性も存在する中で「女子を見た」と報告されたのか?
「任意の」という表現はφさんの論文から拝借したのですが、任意のケースの結果について出題者が把握しているとは考えづらいので、超越視点と読ませる強い符牒となるのかな、と考えました。もしそうであれば、女子設定は確率推定の対象たるコイン投げの結果とは無関係になされたもので、適合するコイン投げを後から調達して確率推定するパターンと読めるかと。
これは、『必ず女子の方が報告されることが確約されている』にあたりますか?
私の、「任意」についての考えや④についての理解が間違っていましたらすみません。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/11/29 (Tue) 06:36:24
> >『表に男の子、裏に女の子が書かれた2枚のコインを投げた任意の人物が、「女の子」を見たとき、二枚とも「女の子」である確率は?』
難しいですね。
この問題文だと、私の場合、1枚のコインを見て「女の子」と分かった本人の視点での確率と解釈しそうです。
なので1/2。
次の問題文なら1/3になりますかね。
『表に男の子、裏に女の子が書かれた2枚のコインを投げた後、2枚のコインを同時に確認したら少なくとも1枚以上が「女の子」であった場合、2枚とも「女の子」である確率は?』
Re: 2人の子供問題 - oktv
2022/11/29 (Tue) 12:26:01
おはようございます。
初投稿者さん。
見たのは投げた人物ですが、「女の子」を選択して問題化したのは叙述者(出題者)で、叙述者が当該コイン投げの結果を知らないならば、「女の子」を選択するにあたりコイン投げの結果は影響していないわけですから、1/3 ではないでしょうか。
実はそういった点について気になって考えていまして、まさに今日それを書こうと思って来たところでした。後でまとめてみますので、よろしくお願いいたします。
(遅読猫さんの最新の投稿の意図も、それに関連するのではないかなと推測しています)
Re: 2人の子供問題 - φ
2022/12/01 (Thu) 19:12:22
『数学する遺伝子』など邦訳も多い数学者キース・デブリンが「私には二人の子がいて、少なくとも一人は男の子である。二人とも男の子である確率は?」とウェブで出題していて、「多くの人が1/2と錯覚するが、正解は1/3」と書いていたので、
(たしかここ。 https://www.maa.org/external_archive/devlin/devangle.html どの記事だったかタイトルを見失ったが・・・)
メールで間違いを指摘するも、納得してもらえなかった経験があります。
超越視点と内在視点の違いが正解に及ぼす影響については、数学よりも文系的語用論的センスが問われるのかもしれません。
思えば、「二人の子ども問題」とその派生形については、私も今まで断続的にずいぶん語っていました。
最近思い出したのは
第90回五月祭 公開講座「文系の反論理・理系の非論理」2017年5月21日(日)10:30-12:00
工学部8号館1階教授会室
http://gold-fish-press.com/archives/48322
そのときの提示スライド
https://drive.google.com/file/d/1StlFe7ChC4muYZHyqzUVcFbiXETtPY2F/view?usp=share_link
(デブリンとのメールのやりとりを一部引用しています)
Re: 2人の子供問題 - oktv
2022/12/01 (Thu) 19:32:21
こんばんは。間が空きすみませんでした。
「二枚とも〇〇の確率」が 1/2 か 1/3 かについて、以下の私の理解が合っているかどうか検分いただけるとありがたいです。
コインに書かれた文字ではなく、直接の「表」「裏」で表現しました。
[裏表を区別できる二枚のコインが投げられ、一枚以上表が出た(と分かる)]場合に関し
(A) 二枚とも表の確率が1/2になるのは、確率を計算すべき対象であるコイン投げの結果を知る者がそれを受けて「表」(or「裏」)を選択し焦点を当てたことが分かる場合。
1 実際の結果を知る人物による報告行為が書かれている場合
『結果を確認した太郎が「少なくとも一枚表が出たよ(表を見たよ。)」と言った』など
2 出題者が当該コイン投げの結果を受けて「表」か「裏」を自発的に選択し焦点を当てて出題したと読める場合。
3 「何が出たか一つだけ教えてください」「表」。当該コイン投げの結果をふまえて「表」を選択している。
結果を受け「表が出た」と報告される確率の比は
表・表 1
表・裏 0.5
裏・表 0.5
裏・裏 0
φさんの式を拝借すると
P(二枚とも「表」|「表」出たと報告)=P(「表」出たと報告|二枚とも「表」)P(二枚とも「表」)/P(「表」出たと報告)=1*1/4/1/2=1/2
・各パターンの下で「表」が選択される確率を用いて、「表」が選択されたとき各パターンが成立している確率が導ける。
(B) 二枚とも表の確率が1/3になるのは、確率を推定する対象のコイン投げの結果と無関係に「表」(or「裏」)を選択し焦点を当てていると読める出題の場合。
・「二枚のコインを投げた場合を考える。二枚の結果を確かめ少なくとも一枚は「表」が出ていたとしたら、二枚とも表の確率は?」
ならOKでしょうか?
・コイン投げの結果を知る者に対し知らない者が「一枚以上表が出ていますか?」と質問し「はい」の場合も同じ。
質問における「表」の選択は、コイン投げの結果と無関係になされているので。
このパターンは、適合する事例を(後から)調達しての確率推定が求められていると読める。
少なくとも一枚表が出る確率
表・表 1
表・裏 1
裏・表 1
裏・裏 0
P(二枚とも「表」|一枚以上「表」が出る)=P(一枚以上「表」が出る|二枚とも「表」)P(二枚とも「表」)/P(一枚以上「表」が出る)=1*1/4/3/4=1/3
繰り返しになりますが、
・確率を計算すべき対象であるコイン投げの結果を受けて、「表」「裏」の一方を選択し焦点を当てていると読める出題 ー 1/2
・同コイン投げ結果と無関係に(超越視点で)一方を選択し扱っていると読める出題 ー 1/3
このような区別を考えています。
間違っていると思われる点があればご指摘ください。よろしくお願いいたします。
φさんへ。
板の削除ありがとうございました。お手数をおかけしました。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/12/01 (Thu) 22:15:31
誰が読んでも答えが「1/3」となる問題文を作るなら、「確認したコインは2枚である」という条件と、「2枚を同時に確認した」という条件は必要になると思います。
それが問題文に記述されている前提であれば、oktv様の理解で概ね合っていると思います。
要は、「表-裏」というコインの出方をした時に、表が報告される可能性と裏が報告される可能性が半々なのか、それとも必ず表の方が報告されるのかで1/2と1/3が分かれます。
あるいは、事象の起こる頻度を問う問題だと明確な場合も1/3ですね。
例えば、
『2枚のコインを投げて、少なくとも1枚以上が表となる事象が起こった時、2枚とも表となる確率は?』などです。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/12/24 (Sat) 21:56:31
oktvさんの(A)の1は、「確認したコインは2枚である」という条件と「2枚を同時に確認した」という条件があったとしても、1/2ではないような気がしてきました。
>1 実際の結果を知る人物による報告行為が書かれている場合
>『結果を確認した太郎が「少なくとも一枚表が出たよ(表を見たよ。)」と言った』など
この場合、『1枚のコインしか報告することができない』というルールが存在するとは読みにくいからです。
報告行為が1枚に限定されていない場合、表と裏が1枚ずつ出た時の報告のされ方は、「表を見た」「裏を見た」の2通りではなく、「表と裏を見た」のように2枚とも報告されることがあるため、全部で3通りです。
同様に表が2枚出た時の報告も、「表を2枚見た」のように、2枚とも表であると分かるような報告のされ方があり得るため、報告は2通りです。
表と裏が1枚ずつ出た時の報告内容は3通りあり、全てが同じ確率だとすると、「表を見た」と報告される確率は1/3。
表が2枚出た時の報告内容は2通りあり、同じ確率だとすれば、「表を見た」と報告される確率は1/2。
よって求める確率は、以下の計算になります。
A コイン1 表(見えた)、コイン2 表(見えた)、(1枚の表を報告)
B コイン1 表(見えた)、コイン2 裏(見えた)、(表のみを報告)
C コイン1 裏(見えた)、コイン2 表(見えた)、(表のみを報告)
コインが見える確率=α(必ず見るならα=1)、自発的に結果を報告する確率=βなら、
A=1/4α^2・1/2β
B=1/4α^2・1/3β
C=1/4α^2・1/3β
P=A/(A+B+C)=3/7
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/12/25 (Sun) 05:42:29
でも、表と裏が1枚ずつ出た時の報告は、1枚を報告するか2枚を報告するかの選択が先にあって、1枚の場合は表か裏を選択するというように、2段階で行われるという考え方もありますね。
1枚報告か2枚報告かの選択で1/2、表裏の選択で1/2と考えると、「表を見た」と報告される確率は1/4。
コインが見える確率=α(必ず見るならα=1)、自発的に結果を報告する確率=βなら、
A=1/4α^2・1/2β
B=1/4α^2・1/4β
C=1/4α^2・1/4β
P=A/(A+B+C)=1/2
こう考えれば1/2。むしろこっちの方が自然でしょうかね・・・。
(表と裏が1枚ずつ出た時に1枚だけを報告する確率と、表2枚が出た時に1枚だけを報告する確率が同じであることが前提になりますが・・・。)
Re: 2人の子供問題 - φ
2022/12/28 (Wed) 18:10:47
2枚とも報告したくなるか、少なくとも1枚はという報告をしたくなるかという確率が、表裏の出方によって変わりうるというのは現実の心理としてはその通りでしょうが、それを考慮し始めると、「少なくとも1枚は」ではなく「先に見えた方は」「後に見えた方は」という報告をしたくなる確率、何も報告したくなくなる確率、曖昧な報告をしたくなる確率なども考慮する必要が出てきそうです。
よって、通常は、表裏の出方にかかわらず、現実の報告様式「少なくとも一枚は◎」が採用された、と考えるべき問題でしょう。
つまり、表と報告されたか裏と報告されたかだけが重要であって、その他の文言は2枚とも表である確率には影響しないと考えられます。
むしろ興味深いのは、発言の文言ではなく、表裏確認の仕方ではないでしょうか。すなわち、2枚見たか、1枚だけ見たかが不明という場合です。
1枚だけ見たときと2枚見たときとでは発言の形が異なる可能性が高いので、この分岐は、発言の文言のバリエーションも内包することができます。
いずれにせよ発言中に入れるコトバ「表」「裏」の選択は1枚見たか2枚見たかとは独立と仮定し、かつ、「◎を見た」という形の発言を確率1でするものと仮定して、
1枚だけ見たとして、
「表を見た」と言う確率は½
2枚見たとして、
「表を見た」と言う確率は½
よって、
1枚だけ見た場合
P(2枚とも表=もう1枚も表|「表を見た」)=1/2
2枚見た場合
P(2枚とも表|「表を見た」)=P(「表を見た」|2枚とも表)P(2枚とも表)/P(「表を見た」)=(1×1/4)/1/2 = 1/2
いずれも1/2なので、P(2枚とも表|「表が出てる」)は無条件に1/2。
他方、
「表を見たか」という問いに答えた場合は、
「イエス(表を見た)」と言う確率は、
1枚見たとき½
2枚見たとき3/4なので
1枚だけ見た場合
P(2枚とも表=もう1枚も表|「表を見た」)=1/2
2枚見た場合
P(2枚とも表|「表を見た」)=P(「表を見た」|2枚とも表)P(2枚とも表)/P(「表を見た」)=(1×1/4)/3/4 = 1/3
よって、
2枚とも表である確率pは1/2≦p≦1/3
「表を見たか」という問いに答えて「見た」という場合、2枚とも表の確率はふつう正解1/3ですが、「1枚しか見なかった可能性」を考慮に入れると、正解は1/2以上1/3以下、となるわけです。
ただし、必ず2枚見るつもりだったが1枚見た時点で表だったから「見た」と答えただけ、という場合は「1枚だけ見た」とは見なされません。「1枚だけ見た」は、1枚しか見ないと決めているような場合、あるいは1枚が行方不明になってしまった場合です。
そのような場合は(但し書きがないかぎり)ほとんどない(確率が低い)でしょうから、やはり事実上、1/3またはそれにきわめて近い値が正解となりますね。
Re: 2人の子供問題 - 初投稿者
2022/12/30 (Fri) 21:31:11
「表を見たか?」「イエス」のパターンで、1枚見たのか2枚見たのか分からないときですが、
見た本人が最初から1枚だけ見ると決めているなら1/2、最初から2枚見ると決めているなら1/3で良いと思います。
予め決めておいた見る枚数と、実際に見た枚数が違うというのは稀なので、その確率は無視してしまっても差し支えないと考えるからです。
ただし、最初から2枚見ると決めていたとしても、何か制約があって、1枚しか見ることができないような場合は1/2で良いです。
2枚見るという事象が起こりえない状況であれば、1枚見たのか2枚見たのか回答者が把握していなかったとしても答えは1/2です。
問題となるのは、見る枚数を予め決めていない場合、つまり「偶然見えてしまった」という場合です。
「コインを見る」という行為が本人の意思とは関係ない偶然の産物なら、1枚だけ見るという事象と2枚とも見るという事象がどちらも無視できないような確率で起こり得るため、1/2≦P≦1/3になってしまうというわけです。
そしてこの確率は、★コインを1枚ずつ順番に投げるのか、◆同時に投げるのかで違ってきそうです。
★まずは、1枚ずつ順番にコインを投げる場合。これは私が以前述べたものになります。
1枚ずつコインを投げる場合、コインが偶然見えるという事象はコインを投げた都度に起こり得ると考えられます。
条件を満たす事象は以下の7通りです。
A 1枚目 表(見えた)、 2枚目 表(見えていない)
B 1枚目 表(見えていない)、2枚目 表(見えた)
C 1枚目 表(見えた)、 2枚目 裏(見えていない)
D 1枚目 裏(見えていない)、2枚目 表(見えた)
E 1枚目 表(見えた)、 2枚目 表(見えた)
F 1枚目 表(見えた)、 2枚目 裏(見えた)
G 1枚目 裏(見えた)、 2枚目 表(見えた)
コインが偶然見える確率=αなら、
A=1/4α(1-α)
B=1/4α(1-α)
C=1/4α(1-α)
D=1/4α(1-α)
E=1/4α^2
F=1/4α^2
G=1/4α^2
よって、
P=(A+B+E)/(A+B+C+D+E+F+G)
=(2-α)/(4-α)
コインが偶然見える確率が低いほど、1/2に近づいていくことになりますね。
◆一方、コイン投げを2枚同時に行う場合や、コインを見る機会が2枚のコインを投げ終わった後にしか存在しない場合。
条件を満たす事象は以下の7通りです。
A コイン①表、コイン②表、1枚見える(コイン①が見える)
B コイン①表、コイン②表、1枚見える(コイン②が見える)
C コイン①表、コイン②裏、1枚見える(コイン①が見える)
D コイン①裏、コイン②表、1枚見える(コイン②が見える)
E コイン①表、コイン②表、2枚見える
F コイン①表、コイン②裏、2枚見える
G コイン①裏、コイン②表、2枚見える
コインが偶然1枚見える確率=β、コインが偶然2枚見える確率=γとすると、
(因みに、コインが1枚も見えない確率がδなら、β+γ+δ=1です。)
A=1/4β×1/2
B=1/4β×1/2
C=1/4β×1/2
D=1/4β×1/2
E=1/4γ
F=1/4γ
G=1/4γ
よって、
P=(A+B+E)/(A+B+C+D+E+F+G)
=(β+γ)/(2β+3γ)
コインが偶然1枚見える確率とコインが偶然2枚見える確率のバランスによって確率Pが決まり、
β=γなら、2/5が答えになりますね。
さらに厳密にいうと、1枚ずつ順番にコインを投げる場合であっても、投げ終わった後に改めてコインを偶然見る可能性があると考えるべきかもしれませんが、それを考慮すると複雑になるので割愛します。
論理パラドクス論証力 問34 - くまきち
2022/12/10 (Sat) 11:22:18
最後の行にある「結局、Aのa,bが放棄されてしまうのである。」について疑問があります。
直前に「原則を命ずる神(科学的神、道徳的神……)を信じてもよいということなので」とあるとおり、"信じても良い"だけであり、"信じなくても良い"と言えると思いました。この場合、パスカルの論法は完璧ではないにしても勧誘の効果は期待できるのではないでしょうか?
それとも、論理としては"寛容な神を信じる人"は"原則を命じる神も信じるはず"なのでしょうか?
2022/12/11 (Sun) 03:04:13
非寛容な神のうちのどれかが存在する可能性がある限り、寛容な神への信仰は無意味になってしまうのでは?
非寛容な神をないがしろにしたことで、罰を受けるので。
逆に、寛容な神をないがしろにしても罰を受けないでしょうから、功利的には信じる必要はありませんね。非寛容な神を裏切ったことの罰の可能性の方が怖いので、寛容な神への信仰は慎んだ方が身のためです。
結局、寛容な神は、信ずるのはリスクが大きすぎ、否定するのはリスクなしということです。(P、Q、Rの可能性を考えると、異教徒より無神論者の方が非寛容神からの罰が小さいと考えられるので)
論理パラドクス論証力 問16❼ - くまきち
2022/11/18 (Fri) 09:45:22
再読して新たに疑問に思ったので質問させて下さい。
論理パラドクス論証力 問16❼の回答では
「三十字以内の日本語では記述できない最小の自然数」とは、「三十字以内の日本語で記述できる最大の自然数」より1つ大きい自然数である
とありますが、ここがよく分かりませんでした。
「三十字以内の日本語で記述できる自然数」と「三十字以内の日本語で記述できない自然数」は、ある数を堺に分断されるものと言えるのでしょうか?数の大小関係と三十字以内の日本語で記述できるか否か、は直接関係無いような気もします。
どのように考えればよいのかお聞きできたら有り難いです。
2022/11/19 (Sat) 23:43:24
おっしゃる通りですね。
次のように訂正すればOKでしょうか。
「三十字以内の日本語では記述できない最小の自然数」とは、「三十字以内の日本語で記述できる何らかの自然数」より1つ大きい自然数なのだから・・・・・・
あるいは、
「三十字以内の日本語で記述できる最大の自然数」より1つ大きい自然数は、三十字以内の日本語では記述できない自然数であるはずだから・・・・・・
Re: 論理パラドクス論証力 問16❼ - くまきち
2022/11/23 (Wed) 08:40:18
回答を参考に否定語を含まない句で同じパラドクスを考えてみましたが、なかなか難しいです。
やはり作り替えられないのではないかと思いました。
>「三十字以内の日本語では記述できない最小の自然数」とは、「三十字以内の日本語で記述できる何らかの自然数」より1つ大きい自然数なのだから・・・・・・
もともとのパラドクスは
『「三十字以内の日本語では記述できない最小の自然数」は何だろうか。』
というものだったので、これを書き換えると
『「三十字以内の日本語で記述できる何らかの自然数+1」は何だろうか。』
となりますが、「何らかの」と「何だろうか」が問として両立できない気がします。
>「三十字以内の日本語で記述できる最大の自然数」より1つ大きい自然数は、三十字以内の日本語では記述できない自然数であるはずだから・・・・・・
「三十字以内の日本語で記述できる最大の自然数」が存在する
⇒「三十字以内の日本語では記述できない自然数」も存在する
⇒「三十字以内の日本語では記述できない最小の自然数」も存在する
という議論は出来ると思いますが、「三十字以内の日本語では記述できない最小の自然数」を直接言い換えることは出来ないように思いました。
Re: 論理パラドクス論証力 問16❼ - φ
2022/11/24 (Thu) 23:51:48
「三十字以内の日本語で記述できる何らかの自然数」は確定記述ではなく不確定記述なので、「何だろうか」という問いに馴染まないのは、おっしゃる通りです。
「三十字以内の日本語では記述できない最小の自然数」という確定記述と指示対象が同一であることにこだわらずに、肯定的な記述(不確定記述つを含む)でパラドクスを作るという課題だけを設定すれば、
「三十字以内の日本語で記述できる何らかの自然数+1」はどれも三十字以内で記述できるかどうか、というパラドクスが構成できますね。
その特殊な例として、
「三十字以内の日本語で記述できる最大の自然数+1」
という確定記述が、三十字以内で記述できる自然数を指示するかどうかについて、パラドクシカルになるわけです。
Re: 論理パラドクス論証力 問16❼ - くまきち
2022/11/29 (Tue) 07:06:13
回答ありがとうございました。
しばらく考えましたが、何を解決しようとしているのか自体分からなくなってきてしまいました。
一旦、「分からない」という事だけメモして先に進もうと思います。
またいつか、上の回答に続く質問ができるように頑張ります!